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漢字を書いてみて、正しく書けているか自信が無くなってきたときに、漢字を「じーーっ」と眺めていると、見れば見るほど、違う漢字に見えてくる・・・。みたいなことってたまにあります。
最近それの、「漢字版」でなく「言葉版」がおこって、ある言葉をじーーっと眺めてしまいました。 「意思決定」という言葉です。 英語の「Decision Making」を訳した言葉、ということになっていますが、「意思決定」って見れば見るほど不思議な言葉です。 「意思」という言葉には、「自発的な・内面から沸き起こる・感情を伴う」ようなニュアンスがあるような気が何となくしています。 ちなみに、ウィキペディアで調べると、”「~したい」「~しよう」(wollen)という形で行為を直接にうながす意欲。”とあります。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%8F%E6%80%9D つまり、「本能か理性か」ということで言うと、限りなく「本能」に近い言葉だと思います。「意思を押し殺す」なんていう言葉もありますね。(意思を押し殺す場合、「意思」は「押し殺される側」なわけです) 一方「決定」って、「何かを決める」ということですから、「本能」というよりは「理性」に近い言葉のように思えます。もちろん、「本能の赴くままに決める」というケースもありますが、多くの場合「合理的かどうか」ということが決定という言葉につきまとう気がします。 「意思を押し殺して、彼に従うことを決めた」という場合、「決める」というのは、「意思を押し殺し」て決めているわけですから、「決定」は「意思を殺している側」なわけです。 したがって、「意思決定」となると、「~したいという意欲を、決定する」というなんともちぐはぐな不思議な言葉になりますね。感情・本能の話をしているのか、理性・ロジックの話をしているのかがよくわからない。 ところが、英語のDecision Makingという言葉は、わかりやすい。Decision(決断)をMake(作る)わけですから、要するに「決断する」というわけです。上記言葉で言うと「決定」に近いニュアンスですよね。つまり、AかBかのうち、どちらかを選択するという意味ですから、極端な話、「意思」が全く無くてもDecision Makeできるわけです。 『殿、ご決断を!』というのが、Decision Makingという言葉から連想するニュアンス・イメージ。『今日の自分は、チャーハンが食べたいと思っているのかな?ラーメンが食べたいと思っているのかな?』というのが意思決定という言葉から連想するニュアンス・イメージです。何となく。 で、本来の「意思決定」って英語のDecision Makingのニュアンスであるべきだと思っています。まさに「断を下す」わけです。ところが日本語の「意思決定」という言葉には、そういった切実なニュアンスが無い。 というわけで、「意思決定」という言葉は、「私の嫌いな言葉」になりました。これからは必要な場面では極力「決断する」という言葉を使っていこうと思います。 なかなか「意思決定」がなされない、さまざまな場面を思い浮かべ(現職でも前職でもね)、「決定がなされないのは、言葉そのもののせいか?」と何となく八つ当たりしてみました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/08/13 12:45:32 AM
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