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tkokon

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2006/06/15
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前回の続きです、


■『この国の人がお金をたくさん稼いで、この国にたくさんお金が集まってくることが、この国の繁栄につながる』

村上氏の考えは、日本を(あるいは日本の企業を)「食い物」にしようというものではなく、少なくとも彼なりのロジックで日本を良くしようと考えていたと思います。 (もちろん、「言ってることとやってることが違うじゃないか」とは言えるかもしれませんが)
過去の遺産にあぐらをかいている経営者に、経営改善(もしくは退場)をつきつけ、逆に新しいことにチャレンジをするチャレンジャーを応援することで、活力のある経済になり、お金が集まってきて、さらにお金が循環して、みんながハッピーになる。
そういう構想の中で、自分のファンドの任務を「コーポレートガバナンスを根付かせる」(つまり、過去の遺産にあぐらをかいている経営者に経営改善を迫る)ということと、位置づけているように読み取れます。

この点についても、ニュースでは、触れられていないと思いました。村上氏は、「泥棒・強盗」であり、彼のやり方は間違っていたよね。という取り上げられ方が殆どだったように思います。



■『(村上ファンドに集まった)資金の60%は、アメリカの大学財団からのもの。ぼくはそれもとても悔しい』

『アメリカの大学は、大学の経営を一生懸命考え、お金を有効に活用する方法を一生懸命考えて、その結果我々にお金を預けることの価値を認めてくれた。日本の大学では、そういった動きが全く見られない。我々も、日本の大学を1つ1つ回って、出資をしないかという提案を持ちかけるような運動もしてきている(が、結果的に資金の60%は、アメリカの大学財団のものである)』


村上氏のファンドにこれだけのお金が集まった、ということは、ファンドとして一定の評価を受けていたと言えます。(また、評価したファンドの期待を上回るリターンを上げていた、ということも言えるでしょう。)
なぜ、日本の投資家からお金が集まらなかったのか?村上氏の言うところの、「お金を有効に活用する方法を一生懸命考えた」結果、村上ファンドにお金を預けない方がよいという結論だったからなのでしょうか?

村上氏のモデルは、「日本の投資家からお金を集めて」初めて成り立つと言えます。アメリカの投資家が大半だとすれば、日本の経営者に経営改善を迫って、企業価値が向上しても懐が潤うのはアメリカ、ということになります。
村上氏の「悔しい」というのが、そういう点だったのではないかと、そう思いました。



■『自分の生き方に反する』

今回の会見に至った経緯、インサイダー取引に該当する点を認めた経緯、等を説明する際に、「自分の生き方に反する」という言葉が、5回以上出てきていたと思います。






会見を見ていると、村上氏なりに一貫した哲学があり、「自分さえ良ければよい」ではなく「日本と言う国を良くしていくんだ」という志があり、「もっと良い日本の姿」について明確なイメージを持っていて、そのイメージに向かって仕事をしていたんだな。ということが、強く伝わってきました。(もちろん、「言っていることとやってることが違う」場合は、全て台無しですが)

村上氏ほどの使命感を持ち、村上氏ほどの「がんばり」をしている経営者って、日本にどのくらいいるのだろうか?
ということをふと感じました。
村上氏が、経営者からは評価が低いが、サラリーマンからは評価が高いというのも、その辺りに理由がありそうな気がします。自分の会社の「ボス」と村上氏を比べてみて、「自分の会社のボスに誇りを持てます」と言える人がどのくらいいるのか。

そういうことを考えるきっかけとなる、記者会見だったと思います。

この国を良くしようというビジョンを持ちそれに向かって頑張った結果、ちょっとルールを踏み外してしまった人と、過去の遺産にあぐらをかいている人と、どちらがこの国にとって害なのか。
そんなことも少し考える記者会見でした。





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Last updated  2006/06/15 11:12:51 PM
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