本を片手にポレポレ生活…札幌にて

2013/01/21(月)09:05

ヒマラヤスギに降る雪=殺人容疑

本(241)

雲の隙間から太陽が覗き朝の淡い光を投げかけている中大粒の雪がゆったりと空から降りてきています。今日は久しぶりに雪がうっすらと降っただけ。朝の大仕事雪かき(ここ数日は夫と二人でも大汗をかきながらの大変な除雪作業)から久しぶりに解放されてPCに向かっています。土・日と暇さえあれば読んで昨夜12:05に読み終わった本 殺人容疑(文庫) -デイヴィッド・グタ-ソン-【宅急便のみ】魂を深く揺さぶる注目の裁判小説。 一気に読める感動の人間ドラマ。日系アメリカ人=カズオ・ミヤモトに何が起きたか。人間の不条理と人種偏見を鮮烈に問う! ペン/フォークナー賞、全米書店業協会(ABA)賞、バーンズ&ノーブル・ディスカヴァー賞を受賞。 苺畑の広がるサン・ピエドロ島の沖合で、漁網に絡まった死体が発見された。漁師の日系アメリカ人=カズオ・ミヤモトが殺人容疑で逮捕された。島の陪審員は根強い人種偏見を抱いている白人たち。法廷内は緊張するが、第2次世界大戦で心に深い傷を負った人々が謎の解明に起ちあがる。全編を通して風景描写が素晴らしい。苺畑の広がるサン・ピエドロ島苺畑の奥にはヒマラヤスギの森が広がっているヒマラヤスギの祠、苔や羊歯に覆われた森の小道に広がるにおいも伝わってくる孤独で、いささか狷介な気質を持つ約5000人の人間が住む島そこで起きた殺人事件をどう裁いていくかという裁判小説なので、ミステリーだと思って借りた私ですがこれはただのミステリーではない登場する戦争中収容所に入れられ人生を変えられた日系アメリカ人夫婦と戦争で心に傷を抱えるアメリカ人たち、判事や弁護士に至るまで心の機微の描き方が細やかで優しい原題が「ヒマラヤスギに降る雪」だというこちらのほうがずっとあっていると思うのですが、なぜ変えたのでしょうか? 裁判をしている間外は吹雪ヒマラヤスギに雪は容赦なく吹きつけるその描写も激しく美しい札幌に降る雪はもう終わりにしてほしいのですが・・・・

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る