
さて,まあコラムみたいなもんです。
ちこ「私の研修兼ねてるっすなあ」
まあそんなもんです。

高丘エージェンシーでドールのライティング,いやレイヤーさんなどの対人用途もこればっかりなんですが…
・キャッチライト用のメインライト(基本何らかのディフューザー付き)
・バックライト(直当て)
の2灯でロケを行います。定番すぎるので手前どもは『棒銀(戦法)』と呼んでいます。痛車では最大4灯使う手前共ですが,人相手だとだいぶシンプルです。最悪,バックライトなしの1灯だけなんてのも通常運転です。
レイヤーさんのイベントなどに行きますと,3灯以上の方や同じ2灯でももっと大きいディフューザー使っている方はたくさん見かけます。
ですが,手前共ではこれです。
ちこ「高丘さんたちのところに来て数年経つっすけど,モノブロックの人多くなったっすなあ」
多くなりました。ニッシンMGがモノブロックに片足突っ込んだということは,モノブロックがクリップオンに片足突っ込んできても別におかしくはありません。値段も10万切って久しいですからねえ。
ちこ「羨ましいと思ったりするんすか?」
しないっすねえ。ニッシンさんへの恩が9割占めますが,何よりあんな重そうなのを…ってなるのが大きいです。あと個人的にはこうも思います。
モノブロック屋さんたちってISO感度あげられないんじゃないの?
これです。ディフューザー使うと間違いなくストロボはパワーダウンします。クリップオンは尚更影響はあります。これはISO感度あげれば普通に解決します。自然光はNDとシャッタースピードで無難に調整できます。モノブロック屋さんはこれできなかったりする可能性が微レ存?とか思っちゃうんですよ。
無論,モノブロックまで使ってでもパワーと柔らかい影やキャッチライトを追求したい気持ちはわかるんですがね。
ちこ「でも高丘さんはしないと」
理由は機動性とパワー重視の2点です。何せデカくて重いのは勘弁。うちらはスタジオで撮ることの方が少ないですから。ドールロケでは特に。それに本来ストロボでいざという時必要なのはパワーです。パワー不足に陥った時にどういう行動取れるかです。直当てへポイッと移行できなきゃなんです。綺麗なキャッチライトより形はどうあれその環境で撮れる方が重要ですから。
ちこ「直当てでもやる気なりゃあ撮れるっすとということっすなあ」
そうじゃないとおかしいから。本来,ストロボというのは1日マニュアル露出で過ごせるレベルで自然光撮れなきゃ何もできやしないのよ。
ふれしの「そこをモノブロックのパワーか超強力ディフューザーでどうにかしちゃってる勢いそうだにょ」
いたら何ちゅう連中だよって思うけどねえwはっきり言って馬鹿だよw

さて,本題に参りましょう。
昨日のロケレポートで手前どもは今までバックライトは余程のことがない限り直当てばかり使ってきたと言いました。何でかという話です。
これは単純にキレとリアリティという考えです。

キレは単純にパワー面です。
このすずさんのように自然光とも絡ませて使うってなると,パワーが必要です。なので直当てのほうが都合いいですねえってなるわけです。
ちこ「わかりやすいっすねえ」

あとこういうブラックボックスでバックライトを当ててくっきりさせるやーつ。
ちこ「これも直当てじゃないといけなさそうっすねえ」
ふれしの「特に真っ直ぐ強力に当てる必要があるにょ。直当てはズーミングかければこれが容易にできる。しかもストロボ標準装備,追加費用ゼロ円だにょ」
そしてもう一つ。リアリティですね。
ちこ「これがいまいちわからないっすなあ」
先程,すずさんのカットで自然光も使いましたね。
ちこ「えい」
じゃあ自然光って何?屋外だと一番多いのは太陽光でしょ?
ちこ「そっすね」
太陽光に近い,これが直当て。以上ということです。
ちこ「へえ」
太陽光の特徴をストロボ風に言うと
・めっちゃ点光源
・影がくっきりガッツリ
・パワーはあるけど色温度が不安定
これです。特に重要なのは点光源であること。これをローコストで最短最速なおかつハイパワーでやるなら直当てが最も有効です。
バックライトに直当てはこのようにメリットが多くてコスパも機動性も優れるので今まで重用してきたわけです。

そんな中で今回,グリッドも使えるお椀(コラァが配備されました。ひまわり砲との組み合わせで使うならはたしてどうなるのかと。
ちなみにお椀を使うとき,MGの場合はズームが使えません。つまり手元で即座に特性を変えると言うことはできません。つまるところグリッドを使うのがいいか直当てを使うのがいいかと言うことになります。
こればっかりはとにかく使い倒してみるしかありません。久方ぶりにいい勉強になるかと思います。