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2006年06月01日
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病院気胸」と言う病気。聞きなれない言葉と受験不可能かもしれない、
という現実が頭の中をぐるぐる回っていました。
ベッドで横になっているとしばらくして、気分も落ち着いてきました。
心臓科先生がいらして、
「どこまで受験しにいくの?」
と大学受験に関して、気遣ってくださいました。
「本郷だと思います。」の答えに、
「2週間後でしょう。本郷なら都内だからここから行けるかも知れないから。」と慰めてくださいました。

しょんぼり私の貧血も治まったところで、今度は外科の先生から説明があるという事で
診察室に参りました。
診察室にはその後車椅子に乗った長男が検査室から来ました。
まだ子どもは病気のことを聞いていません。
外科の先生は40前後の先生でお若くとてもてきぱきした先生でした。
長男に対し、
「君の病気は気胸と言います。気胸は肺の表面に穴があいて空気が漏れますと、
胸腔に空気がたまって、その分、肺がつぶれて小さくなりこの状態を気胸といいます。
20歳前後の痩せ型の男性に多い病気なんです。」

とレントゲンを見せながら説明してくださいました。
長男は、当然のごとく
「25日から大学の試験なんですが、受けられますか」と質問しました。外科の先生は、
「どうだろう、今から肺をもとに戻すためのチューブを胸に差し込むんだけれど、
それで元に戻らなかったら手術だから、2週間後は微妙だね。」
という返事を聞くや否や、

失敗「今まで勉強した事はなんだったんだ。死んだ方がましだ。」
と半泣きで先生に訴えてしまいました。
その言葉に対して外科の先生は表情が険しくなり、
「ばかばかしい事言うんじゃない!どんなに生きたくてもやむおえず死んでいく人が
毎日どれだけいることか!受験なんて又できる。本当に君はほっておいたら死んで
しまっていたんだぞ。その時同じことが言えるか!」
!!と怒鳴らました。私は、
「長男は痛みはそれほどでもなかったと言いますが、例えば月曜日診察に
来ていたら症状はもっと悪化していましたか」
と伺いましたら、
「多分月曜日まで我慢していたら、月曜日にはお葬式を出すことになったかも
知れません。」
とおっしゃいました。

四つ葉この言葉を聞いて私は何より受験の事はどうでもよくなりました。
とにかく 早く病気が治る事を祈り先生の治療にお頼りするばかりです。
最後に外科の先生が、
「受験は出来ない、とは言っていないよ。可能性的に出来ないことが充分
ありえる、と言っているんだ。僕達は25日君が受験できるように精一杯やるからね。」
とおっしゃってくださいました。
私は涙が止まりませんでした。涙ぽろり

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最終更新日  2006年06月01日 10時16分20秒
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