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カテゴリ:ニュース
スズメバチはミツバチと同じように、集団生活をするハチの仲間。
スズメバチにはキイロスズメバチとかヒメスズメバチとか、いくつか種類がいるけど、スズメバチの仲間は全部集団生活をするんじゃなかったかな? アリはハチと同類の昆虫だけど、アリは全部、集団生活をするんじゃなかったかな? だけどハチは、単独生活をする種類もいるのよね。 ジガバチやトックリバチみたいに、自分の幼虫の為だけに巣を作る種類ね。 こういう種類はメスが全部、産卵能力を持ってるけど、ミツバチやスズメバチみたいに集団生活をする種類は、女王蜂にしか産卵能力が無いのよね。 働き蜂って呼ばれているのは全部メスなんだけど、これには産卵する能力が無いの。 アリもハチも、集団生活をする種類では、一つの巣には1匹の女王。 それが原則だと思ってたんだけど、それを裏切ってくれたのがアルゼンチンアリね。 ここのブログ、2006年10月3日に書いたやつ。 この種類は、特別なのよね。 おととい、信号機の青色に群がったミツバチ。 これは山に棲んでいたミツバチの集団に、新しい女王蜂が生まれて、1匹の女王が新たな集団生活をする為の拠点を求めて旅をしてたのよね。 一つの集団には1匹の女王蜂しか許されないから。 ミツバチは、どういう基準で判断してるか分からないけど、「新しい女王を作ろう」って判断したら、特別室を作ってそこで女王候補を育てるのよね。 特別な栄養であるローヤルゼリーを幼虫に与えて、それを食べて育った幼虫が、女王蜂になるのよね。 一度に何匹か、新しい女王が産まれるんだけど、僅かな時間差で早く孵った新女王蜂は、他の女王蜂候補がまだ成虫になる前に、殺しに行くのよね。 自分以外に女王蜂の存在を許さない為に。 それで、新女王蜂の存在は安泰になる訳よ。 だけど複数の女王蜂が孵ってしまったり、旧女王蜂と新女王蜂とが同時に存在してたりすると、一つの巣の中に複数の女王蜂がいる事になっちゃう。 これは、ミツバチの社会生活では許されない事なのね。 大統領が二人いるみたいな感じかな。 だから女王蜂は、仲間を引き連れて新しい場所を探しに行くの。 青信号に群がったのは、そんな分家のミツバチだったのよ。 「何故、青信号なのか?」 専門家のセンセイがイロイロ言ってるけどさ、あれはミツバチの気紛れよ。 人間には青信号に見えていても、ミツバチには全く違うように見えてるんだからね。 「青信号だから、そこに群がった」 そう考えるのは、大間違いだわよね。 そうだとしたら、全国の青信号に、ミツバチが群がって大変だわよ。 で、スズメバチ。 スズメバチの仲間、キイロスズメバチの女王蜂を捕まえて調べたところ、体内に線虫が寄生してて、この線虫によって産卵器官が壊され、巣を作らなくなるんだって。 へ~。 線虫って、いろんな種類がいるのよね。 学名は色々と難しいんだけど、全部ひっくるめて「線虫」って呼ばれちゃうのよね。 蚯蚓(みみず)みたいな体だけど、人間に寄生する回虫に近い種類よね。線虫と蚯蚓とは別の生き物。 爆笑問題の田中は蚯蚓が大嫌いだけど、あの形状から蚯蚓を嫌ってるのだとしたら、線虫も嫌いなのかもね。 以前「ネプ理科」でやっていた、蟷螂(カマキリ)に寄生するハリガネムシも、線虫の仲間よね? 線虫は他にも、人参(ニンジン)の皮に寄生してるやつもいるし、兎に角、一杯種類がいるのよ。 あー。 スズメバチの話しだったわ。 キイロスズメバチの女王蜂に寄生する線虫は、産卵能力を奪う。 だから、この線虫を培養して、多くのキイロスズメバチに寄生させれば、キイロスズメバチの駆除に役立つだろう。 5月5日、NHK朝のニュースで放送してたわ。 これは、とても興味深い話し。 害虫の駆除については、人間は今までイロイロな試みをしてきたのよね。 何10年か前どこかの国で、大発生した蝿を退治する為に、特殊な放射線を当てて生殖能力を無くしたオスの蝿を培養して、それを放ったのよね。 駆除する為に、培養して増やしたのよ。 生殖能力の無いオスと交尾したメスは産卵できないから、結局は蝿は減る事になったのよね。 今回のキイロスズメバチと線虫の関係とは全然違う話しだけど、兎に角、人間が操作して、或る種の生物の【生の存続】を絶とうとしてる訳よね。 ここが、興味深いところなのよ。 害虫駆除って、これは当たり前に考えているけど、色んな考えを持っている人が世界にはいる訳よね。 「害虫だからと言って、その種を絶滅させてもいいのか?」 こういう人ね。 確かに、人間にとって害が有るからと言って、「それを根絶させてしまう事が許されるかどうか」って話しになると、考えてしまうところだわよね。 私としては、害虫の根絶に賛成。 大賛成。 種を滅ぼしてしまっても、全然構わないと思う。 だけど、こんな自分を「偏狭なのよね~」って思っちゃう。 地球上から或る種の生物がいなくなると、生態系が崩れるのよ。 キイロスズメバチが絶滅したとなると、今までキイロスズメバチが捕食してた種類の生物が、爆発的に増える事になるのよね。 例えば、キイロスズメバチが農作物の害虫を捕食してたとしたら、キイロスズメバチが滅びる事によって、害虫が増えて、結局は農業にダメージを及ぼす事になるのよ。 こういう事を考えると、キイロスズメバチの駆除についても、もっと深く考えなきゃいけないのかな~、って思うんだけどね。 でも蜂に刺されるのはイヤだから、キイロスズメバチには滅びて欲しいのよね。 養蜂業を営んでる人にとっては、キイロスズメバチは生活を脅かす存在だもんね。 ミツバチの巣を襲って全滅させられちゃう事だってあるんだから。 「人にとって害の有るモノを、人は滅ぼす権利を持っている」 これは、人間の傲慢なのかもね。 他生物の殺生与奪の権利を握ってるって言ってるんだもんね。 だからと言って、 「それは人間の傲慢だから、いけない事だ」 そう言う人は、実害に遇っていない人の意見ね。 例えば、猿とか鹿の被害に遇っている農家の人にとっては、自分達が生きるか死ぬかの問題なのに、政府とか学者が「鹿や猿を殺してはいけない」って言うようなものよね。 自分達が被害に直面する立場だとしたら、意見は変わるのよ。 「天然痘は撲滅された」 うん。 天然痘の病原菌は地球上から根絶されたって言われたわよね。 人間にとって天然痘が害悪だったから、この出来事は全人類に歓迎された。 でも天然痘の病原菌も、生き物って言えば生き物なのよ。 種を根絶してしまっても、それが人間の都合で許されてしまう事だった訳よね。 天然痘の撲滅も、人間の傲慢? さ~て。 こういう質問をされると、学者さん評論家さんは困るでしょうね。 「害虫だからと言って、それを絶滅させてはいけない」 って言っていたセンセイも、天然痘の話しを持ち出されたら、 「それは・・、その・・」 って感じじゃないかな。 恐竜は絶滅した。 「今でも、生きててくれたらな」 そんな事を考える人も大勢いるわよね。 だけど実際、ティラノザウルス・レックスが現代でも生き残っていたとしたら、これはもう大問題なのよ。 それが棲む地域では、人間は生きていけない訳よ。 被害に遇っている人にとっては、ウルトラマンを呼んで退治してもらいたい気分。 実害に遇っている人と、机上で理論を展開してる人とは、やっぱり考え方が違うのよね。 そこでキイロスズメバチ。 今回のキイロスズメバチを駆除しようという試みについて、今後どういう議論が展開するのか、興味深いところなのよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月05日 09時01分19秒
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