2010/01/24(日)08:49
アンカリング効果
これは、面白い実験だわねえ。
「所さんの目がテン!」で、バーゲンの科学をテーマに。
そこで、やった実験は、以下の通り。
店内に置いてある商品であるバット。
このバットの値段を、お客さんに教えず、「いくらだと思いますか?」って予想して貰うのね。
その時に、お客さんにダーツをして貰うの。
1から10の数字がグルグル回転している的にダーツの矢を投げて、当てて貰うのよ。
そして、そこで当てた数字が何であるか?を認識して貰った後で、「バットの値段は、いくらでしょう?」って質問をする。
すると、なんと。
ダーツで、高い数字(6~10)を当てた人は、バットの値段を高く見積もるの。
ダーツで、低い数字(1~5)を当てた人は、バットの値段を安く見積もるの。
面白い~。
これが「アンカリング効果」って呼ばれるものではないか?って。
「なんらかの基準をもって判断してしまう」
これがアンカリング効果の意味らしいんだけど、よく分からない。
アンカーって、多分「錨(いかり)」のアンカーだと思うのよね。船を繋ぎ留めるイカリは、英語でアンカー。
それで、直前に見た数字に影響されて、値段を予想してしまうらしいの。
だから、安売りのスーパーに行った後では、10円20円の値段の差は気になるけど、不動産や車のお店を見た後は、10円20円の差は気にならない、って。
だから、バーゲン品でよく売れるのは、値引き率が問題ではなくて、「元値が高い方が、お客さんは安く感じる」って事になるんだって。
6800円→2200円
よりも
9000円→2800円
の方が、よく売れるのね。
年に1度の旅行に行った時には、高いものにもお金を遣ってしまう、っていうのもアンカリング効果なのかも知れないわねえ。
これは、高い商品は目にしない方がいいわねえ。
う~ん。
という事は、商店の品物がみんな安くなるデフレの時には、どこかに「高いお店」が残っていなければ、どんどんデフレが進むって事にも繋がりそうねえ。
なんか、「デフレスパイラルの原因はアンカリング効果」なんて事を言い出す人も出てくるかも知れないわね。
まあ、景気動向は人の心理に影響されるからね。
間違いではないとは思うけど。
当たり前って言えば、当たり前なのかも知れないけどね。
「買い損なった商品の記憶は強く残るから、それが次回のバーゲンで大量購入する動機になる」
うん。
これは納得ね。
実験では、中華料理店に5人を集めて、そのうちの1人には料理を食べさせないっていうのをやったのね。
5品の料理を、それぞれ、1人が食べられない。
その料理の値段とかも教えて、食べられない人は、他の人が食べている様子を見させるの。
それで1週間くらい後に、同じ5人を集めて、その時の料理の値段は「いくらでしたでしょうか?」って質問すると、食べられなかった人は、その値段を記憶してるんだわよ。
悔しさが、その値段を記憶させてるのね。
う~ん。
これは、何か、商売に利用できそうな心理だわねえ。
「所さんの目がテン!」は、中途半端な時間に放送してるけど、なかなか役に立つ番組。
ときどき、「それは、ウソでしょう!」みたいな事を平気で言ってるけどね。
番組で実験した結果を放送する分には、信じられる事だわね。
リアルタイムで見られないにしても、録画で観る価値はあるわね。