トカトントン 2.1

2005/02/20(日)13:14

Mother(デヘヘヘラーの謎)

MOTHER(9)

■実はマザーおたくなんです。89年に第1作が出た時にファミコンを初めて買った。94年にマザー2が出た時にスーパーファミコンを買った。2003年にマザー+マザー2が出た時にゲーム・アドバンスを買った。それ以外のRPGは何もやったことがない。だから他のゲームと比べることはできない。でもとにかく、私はこの「マザー」というゲームが大好きなんだ。 ■MOTHER。「エンディングまで泣くんじゃない」。その通りだ。でもね、スノーマンの教会で彼女に会って話しかけた時、マジカントでフライングマンのお墓を見つけて、その墓碑銘を読んだ時、クイーンメリーの宮殿に行って彼女の話を聞いた時、壊れたイブのおなかの中からメロディをもらった時、瀕死の最強の友達の前で女の子とワルツを踊った時、ホロリとしてしまう気持ちはどうしようもなかったんだ。 ■MOTHER2。「大人も子供もおねーさんも」。みんなどせいさんに夢中だった。洞窟を渡っている時かすかに聞こえてきたサターンバレーのテーマ。「あれ」に辟易しながらもあのメロディになんか胸がわくわくしたものだ。女の子を助けに青い青い村に行って教祖の目を覚ませてやった。ウィンターズの寄宿舎でメガネ君がトニーの背中に乗って寮を脱走した。ランマでのムの修行。そして出会った4人が体験した冒険の数々。別れのシーンは泣けて泣けて・・・。プーよ、私の前であの技をもう使わないでくれ、お願いだから。 ■糸井さんのシナリオがすごい。敵を倒して力をつけていくゲームなんだけど基本的に悪者は出てこない。みんなどうかしちゃっているだけだ。ちょっとそいつらの目を覚ませてあげるだけだ。実際戦った後で相手が謝ってきたり、仲直りしたり、後腐れが残らない。これはすごいことだ。エデンの海では自分自身の悪魔との戦いというシチュエーションもあった。ある意味、哲学である、ここまでくると。 ■そして数ある敵キャラの中のひとつがデヘヘヘラーなのである。マザー好きの人でもこのキャラはあんまり印象がないかもしれない。グミ族の村から地底大陸へ行く途中の洞窟の二階に生息している。チューチューマシンを嬉しそうに使うんだけど、精神統一が苦手でサイキック攻撃ができない。たいていはもたもたしている間に相手に 自分のPSIを与えてしまうというなんとも情けないキャラクターなんだよ。ブログのハンドルネームを考えるにあたりマザーの中のどれかということは決めていたのだけど、結局はこのデヘヘヘラーが一番自分らしいかなと思ったわけだ。 ■とにかくこのゲーム、音楽が良い。鈴木慶一である。ムーンライダーズである。そもそもこのゲームを始めようと思ったきっかけは彼が音楽を担当したというニュースからである。実はマザー以外にもうひとつだけやったゲームがある。それは飯野賢二の「風のリグレット」。ゲームといっても画面には何も映らない。音だけで物語を進めていく異色作である。これも慶一氏の音楽。それをやるためにセガサターンを買った。私の場合、1ソフト=1ハードなのである。 ■さて、マザーにおける音楽の占める割合はとても高い。この音楽抜きではこの物語のおもしろさは半減してしまう。この音楽があってこその感動なのである。名曲は数多い。「スノーマン」、もうこれはクラシックである。私の葬式に流してほしい。「サターンバレー」、中近東のようで宇宙のようで日本の何処かのようだ。「ダンジョン男の体内」、エレクトロ・パンクである。ゲーム音楽の前衛である。もちろん「MOTHER」「MOTHER2」ともサウンドトラックは持っている。これも私の宝物である。 ■今日はこれくらいにしておこう。深く語れるゲームなのである。それぞれのキャラに感情移入できるのである。色んな切り口がOKなのである。まだまだ話したりないのである。またいつか。

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