トカトントン 2.1

■オソヘ城というネーミングだって後になってみると、なるほどこういう意味だったんだって頷くことになるんだと思う。あらかじめ設定された登場人物の名前、特定の場所の名前、でてくるモンスターたちの名前がみんな意味ありげで、しかもほんわか優しい。

■前回も書いたけど、そんなきちんと決められた世界観の中で、さあこの人物にはあなたの好きな名前をつけてくださいよ、というサービスはとても面白いのだけど、そのキャラクターの行動をまだ知らないうちはバカにアンバランスな名前をつけちゃったりする。で、お城で出会ったPSIをつかえる男勝りの少女の名前は「モー子」だ。そして砂漠を旅する例のかわいそうなサルの名は「つまぶき」君だ。IWGPとキャッツと新選組と・・・。いつかでてくるだろう得体の知れない男の名は「オジー」に決めている。

■実生活でも地図のよめない私はダンジョンとか迷路（同じか）とかに弱い。そこに手がかりとなるような物がなければ、同じところをグルグル回っているばかりで先に進めないと思う。そもそも新しい道を開拓しようという心意気が不足だ。それは私生活でも同じ店にしか行けない、同じ人にしか喋れない、同じ服しか着ない、という行動に反映している。よってこの種のRPGは全く自分には向いていないのだけど、この「Mother」だけはそれでも克服しようという気持ちを奮い立たせてくれるような魅力に満ちているのですよ。

■今では主がいなくなってしまった城の中で何度も何度も道に迷いながら目的の物を見つけた。ただそれが本当に必要な物か否かはまだわからない。そういえば「Mother1」でこれは大切な物に違いないと思い、わざわざ苦労して手に入れた「愛の言葉」というアイテムが如何なる戦いにおいても、相手にそれを伝えるだけで何の効果もなかったように、時としてよくある価値観をチャラにするような意地の悪いゲームだから。（でもそれが大きな魅力！）

■交響曲「家庭の事情」を指揮するパッションさんはなかなか手強かった。やはり家庭の事情に勝る問題はないのかもしれない。壁に掛かっていた絵を見ていたら、いきなりそれが襲ってきて芸術とはなんぞやって問いただされた。あのまま爆発されたらまるきり岡本太郎攻撃だ。当初心配だった音楽もかなり慶一色が残っていてくれて嬉しい。まんま、懐かしいフレーズが聞けた時の喜び！

■第２章の主役はダスターという泥棒。そうか私が動かしていたのは盗人さんだったんだ。まだお金という価値が存在していなかったタツマイリ村で泥棒が盗んでいたものは何だったんだろう。いやそもそも”盗む”という行為自体に彼はどれだけ自覚的だったんだろう。

現在のセーブポイント　第３章　タツマイリ村　YADO 　（ヨクバという名のイヤな男と）