2005/03/19(土)01:10
空前のフィギュアスケートブーム?!世界フィギュア2005
今日は、モスクワで開催中の世界フィギュアの日だ。さっき最初を見そびれてしまったが、テレビで村主、安藤以降の演技を観戦した。ここのところ、スケート観戦は、家にダンナがいるときは見させてもらえず、スポーツニュースのダイジェストでしか見ていなかったが、今日はダンナが送別会なのでゆっくり見させていただいた。
村主の曲は「ピンクパンサー」。彼女以外の選手でこの選曲はありえないだろうと思った。濃紫のコスチュームに黒手袋。かなり曲を意識したコスチュームだ。しかし、彼女の柔らかな雰囲気やはにかんだ様な穏和な顔、しなやかな体の動きは、クラッシックを使うトラディッショナルなものの方が十分魅力を発揮したのではないかと思った。これは、過去に彼女のプログラムを見ているから、そのイメージが出来上がってしまっているということも言える。彼女としては、自分のイメージを崩すことが、新たな魅力を引き出すことにつながるとして、今回のプログラムを組み立てたのであろう。今までの華奢な妖精から、小悪魔的な女性へ、脱皮のSPとも言えるだろうか。細部にまでちょっとした仕草や動きを取り入れ、いたずらっぽいプログラムになっていた。ただ、滑りがややスピード感に欠けていたようにも感じられた。本人も言っていたが、コンビネーションジャンプの失敗が悔やまれる。全体的に私は消化不良を感じてしまった。
さて、安藤。顔に気迫がみなぎっている。緊張のせいもあるかと思うが、ある意味、水泳の北島康介のレース前の様な顔をしていた。コスチュームは赤の大胆な感じのもの。片方の肩を全部出し、肩ひもはラインストーンで出来ている。右の肩には大きな花のコサージュが付いている。ラテン系の音楽には、ぴったりのものだ。曲が始まってから、最初のジャンプで3-3の最も難易度の高いルッツのコンビネーションをきっちり決めてきた。ダブルアクセルが若干着地が不安定だったが、最後まで楽しめた演技であった。彼女の滑りは躍動感、スピード感があり、安定している。プログラムは彼女の大胆且つ大人ぽい雰囲気をうまく引き出していたと感じられた。また、滑り自体に自信が感じられるプログラムであった。思いの外、ポイントが伸びなかったのが残念だが、彼女の勢いを持ってすれば明日のフリーで挽回できる範囲であろう。
彼女たち日本人選手よりも上位に来たのが、イリーナ・スルツカヤとサシャ・コーエン。スルツカヤのプログラムは、はっきり言って雑だと感じられた。コンビネーションジャンプも着地で失敗し、転倒しなかったものの、どうにかうまく取り繕ったというジャンプだったし、最後のスピンも、はっきりしない形でフィニッシュを迎えていた。しかしながら、地元選手ということもあるのか、辛うじて1位を守った。ただ、ビールマンスピンを1つのSP中に2回も取り入れるのはいかがなものか。かなりがっかりした演技であった。そう感じたのは私だけだったのであろうか。
一方、コーエンの方は、安定感があるまとまったプログラム。タンゴの曲を使っていたが、あまり妖艶という感じはなく、むしろお手本のような回転の速い安定したジャンプが印象的だった。スパイラルステップシークエンスのエッジチェンジがうまくいかなかったようで、顔をしかめた場面が画面に映し出されたが、やはりエレメンツの失敗が許されないSPだけに、本人達の必死さが伝わってきた。しかし全体的にはまとまりのある安心して見ていられるプログラムであった。
さあ、明日のフリー楽しみである。
やはり、何と言っても安藤の4回転ジャンプに期待がかかっているであろうが、スケートはジャンプだけで成り立っている競技ではないので、それができたから優勝できるかというとそうでもないであろう。勿論できるに越したことはないが、プログラム全体のバランスや流れの滑らかさ、それぞれの技の完成度、難易度が問われるものである。日本の3選手がどんな美しい滑りを見せてくれるのか、またどんな素晴らしい技をみせてくれるのか、1スケートファンとして、明日のフリーは見逃せない!!!!!頑張れ、ニッポン!!!