2006/07/27(木)23:09
☆~今宵ひととき あなたの胸に~~☆
今夜も、ひきつづき、第10章、にあんちゃんシリーズをお届けします。心の中を空っぽにして読むとねホラツ、やさしい気持ちになるでしょう・・
両親を亡くして20歳の兄さんを中心に、4人兄弟で励ましあいながら生きた、8歳の少女の日記です。 なんの打算もない、けなげな少女の心は現代の私たちの心にも響きますね。
虫下し 6月9日 火曜日 はれ
学校で、10時頃、虫下しをのみました。先生から、虫下しをもらつたとき、なんだか、のむ気がしなかったので、家に帰ってから、姉さんにあげても良いですか・・と、言ってみようかと思っていたら、虫下しは、みんなここで飲みなさいといわられたので、みんなのみこんでしまいました。
虫下しは、あじも、においも、みんなチョコレートそつくりです。それをのんで20分くらいすると、教室の中が黄色に見えてきました。私は、どうしてこうなるのかと不思議でたまりませんでした。
学校がおわって火の神様のところまでくると、だんだん、はらがいたくなりました。
虫下しをのんだから、いもはたべてはいけないのです。
でもいもは、わたしたちの昼ごはんです。ばんも、いもです。
兄さんは10時までざんぎょうでしたが、たった一合のごはんを、わたしがいもをたべられないからと、半分くださりました。
にあんちやんは学校で虫下しを飲んできたのですが、しかたがないので、いもをたべられませんでした。
兄さんは、いもを食べると、むねがやけて、仕事をしながら、こまるのですが、兄さんまで、いもをたべて、また、ざんぎょうにいかれました。
私は、兄さんたちのことを思うと、心配させたらいけないので、なるだけがまんしていましたが、はらがいたくてたまりませんでした。
あんまりいたくて、とうとう、ねえさんに虫下しのんだら、はらがいとなつた。・・と言うと、
みんなでしんぱいしてくれました。
兄さんが、末子ば、病院につれてやれと、・ねえさんにいいましたが、私は、よか・・といって
行きませんでした。
そして、ふとんに入ってねむりましたが、はらがいたいので、ときどは、目がさめて、くるしみました。
虫下し・・昔はお腹の中の虫を出すために、下剤の代わりの薬のようなもの