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年に何件か相続税の申告について依頼を受けますが、最近、遺産分割についての相続人の意識が変わってきたように感じています。
相続案件自体、地元の地主さんが多く、農業を継いでいる方も多かったので、不動産のほとんどは長男の跡継ぎさんが相続し、 ご兄弟は、自分たちの住んでいる家屋敷と若干の現金、相続税は本家で負担という感じの分割が主でした。 遺産分割協議自体、ご長男の主導で行われるケースが多く、ご兄弟はあまり発言しない感じでした。 しかし、最近、「専業農家を継ぐ」という構図ではなくなっているせいでしょうか、ご兄弟の平等意識が高まっているようです。 法律上の相続分についての主張をはっきりされるケースも増えてきました。 たしかに、民法上の相続分は平等です。 しかし、ご両親の看護や介護を一手に引き受け最後まで看取り、先祖の墓を守り、お盆やお彼岸には訪問客を迎えるとう本家の役割をはたしてきた長男でも、 法律上の相続分を主張されれば平等になってしまうというのは、釈然としない感じがします。 しかし、1世代前の相続と違い、兄弟が少なく、次の相続では、お子さんが女性だけというケースも増えていることや、 家を守るという意識が薄れている昨今では、しょうがないのかもしれません。 亡くなられた被相続人が、「後は頼むよ」と長男に伝えていたとしても、きちんとした遺言書を残さない限り、故人の遺志は伝わらないのす。 遺言書の必要性を強く感じるこの頃です。 橘 多佳子 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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