所沢支部 税理士仲間のブログ

2018/07/18(水)07:54

ソウル視察に思う

いよいよ連日の30℃台半ば、うだる暑さが続きます。 肉体に保水力がなくなってきているのでは?と自分に疑念が湧く日々ですが・・・   6月で申告や期限仕事が終わり、当月は論文、租税教室、各種講師など、サブワークの季節到来で少し一息です。 そんな中、7月初旬にスケジュールの間隙を突いて、先輩(他会の税理士)とソウル視察に行ってきました。   ソウルは学生時代以来20年ぶり、ソウル短期滞在は相変わらずお安い。20,000~ってすごい。。。 ホテルを格上げしたので高くなりましたが、それでも北海道・沖縄より安いのでないでしょうか。   ポケットマネーで多くの観光客が行ってるかと思いきや、最近はここ数年の領土・戦時の問題で、日本人観光客が目下激減中とのこと。 確かに、昔はあった街中の「東西南北」「日本」などの漢字表記がいまは全然ない。方角も分からない。 現地の人たちに「漢字がなくなったね」と聞くと、みんな「そりゃ日本人が来なくなっちゃったからだよ」と。   理由はどうあれ、お隣さんとは仲良くないといけないですね。 さて、「視察」はこじつけでなく、韓国最大のソウルアサン病院(2702床)視察にきたのです、本当に 汗 日本最大の病院は1500床程度です。さて、どれほどのものか・・・ まあでかい。巨大な吹き抜けに向けて竹林はあるし、廊下は片側二車線の道路のよう。 「アサン記念博物館」などあり、韓国近代史とともに病院の歴史を知ることができます。   医療設備も驚かされるばかりでしたが、それはさておき。 圧巻だったのは、地下に広がるショッピングモールでした。 その辺のマル○ツ並みのスーパー、オリオ○書房並みの書店、日比○花壇並みの花屋が普通に揃っている。 別に24時間コンビニがあり、巨大な焼きたてパンやらレストラン(高級~庶民まで)が何件もある。 百貨店フロア並みのブティック、フードコート数件、果ては貴金属販売まで・・・   これらはお国柄の違いとか、病院というものの見方・考え方の違いとか、いろいろあるのでしょう。 しかし、3時間待ち3分診療と言われて久しい日本の病院事情を思えば、とても合理的だと思いました。待ち時間で買い物したい人、怪我や病気のときくらいしか休めない人もたくさんいます。 家族、一族が揃うのはお見舞いのときくらい、とか、久々地方から出てきた、とか。病院の地下で珍しく食事をするのも悪くありません。   病院でこんなのいいの?という考えもあるかも分かりません。 しかし、現に数時間いる中で、ただ買い物にきた人、ただ食事しにきた人、私たちのように視察にきた人が本当に多い。 病院というものが持つ生活における意味合いが、日本と他国ではそもそも違うというのはあるのでしょう。   こういう「スーパー病院」を本邦で再現しようと努力している医療機関はいくつもありますが、少なくとも都市部での実現は困難です。 (ソウルアサン病院は、日本で言えば所沢あたりに位置する)   ただ、大いに真似すべきものとして、これから外国人労働者立国を目指す我が国では、多国籍言語への対応は不可欠です。 6ヶ国語向けパンフレットの中には日本語もあり、大変助けになりました。 これは我が国の病院のみならず、あらゆる場面で必要なことです(税理士業も、おそらく)。     最後に蛇足で、カジノの話題に触れておきます(同行者は写真顔出し了承済)。   韓国では多くの諸外国同様に合法カジノがあり、こちらも少額でお試ししてみました(結果、増えませんでした)。 まずそもそも、韓国のカジノは原則が海外観光客向けなので、今回のホテル併設カジノはパスポート提示が必要でした。   現在我が国でIR法案(統合型リゾート法案)が審議中ですが、これは与野党ともに議論の出発点を見直す必要があります。 外国向けの魅力ある文化発信が主なのか、箱を作って地方景気浮揚が主なのか、住民にギャンブルでお金を落とさせるのが主なのか・・・   各企業やシンクタンクの調べでは、日本でIR施設が普及した際の利用者は、日本人が圧倒的多数と予想されるとのことです。 そもそも日本では競馬、競輪、競艇など公営ギャンブル花盛りで、パチンコを含めて日本の合法ギャンブルは全市民フリーアクセスです。 カジノをそこに同列に並べるのかどうかを明確にしないから、パチンコ代わりにIR施設に来る市民のギャンブル依存症という議論になります。 (実際の審議を聞いていると、IR施設はともかく、どうもその中のカジノはパチンコと同列に近い扱いに聞こえますが・・・)   しかし例えばリッツカールトンに、ペニンシュラホテルに、沖縄の○○リゾートに併設、ということであれば観光客以外は寄り付かないでしょう。 大都市東京に観光、出張で来る外国人がみんな古都に触れたくて、アキバ好きで、来ているわけでなく、当然宿泊先で刺激ある暇つぶしもするわけです。 パスポート非保有の人は日本人も含めて入場制限するなど、やるなら対象者を限定するのが最大の依存症対策です。 献金企業の狙いからは外れるかもしれませんが、そうするほうが、よほど透明性高く、世界に対して堂々たる施設になるのでないでしょうか。     ・・・と、冗長になりました。 因みにソウルは、湾岸にある東京やニューヨークよりやや内地よりで、所沢的な丘陵地にあります。 冒頭書いたように、いろいろ精神的距離が遠くなる時期もあったようですが、近くて親しみやすい場所だと思います。 論文の締め切りが明日に迫っています。 酷暑の中ですが、体調に気をつけて頑張りましょう!   岸野康之 拝

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