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カテゴリ:リフォーム
福祉住環境で介護保険の仕事をしていると手すりの取り付けが多い。私は手すりは高齢者にとっても最高のツールだと思っている、。最近は若い人の新築でも階段やトイレなどは手すりがついている場合が多い。
12年介護した義母は要介護4だったが主人が会談に手すりを付けただけで人生を全うした。歩けなくなると小さな体なので私が背負って昇降した。手すりがあると手すりを持って「よいしょ、よいしょ」と一段づつ階段を昇降していた。」週3回のディサービスのためだった。今でも義母のための手すりが残っている。夜暗い階段を降りるとき手すりがあると便利だ。危なくない。室内を移動する際も手すりを取り付けることで店頭の危険を回避できることが多い。かといってどこでもつければ良いものでもない。私たちは人間の平均的身長から探り出した漬ける位置の寸法を頭に入れて個人に合った寸法を割り出す。それでも個人の生活習慣は個人でないとわからない。たとえば平均高さが80㎝である手すりの位置を「身長からすると一番疲れない体に負担をかけない位置ですよ。」と勧めたことがある。その人は90㎝の高さに付けてくれと言われる。どう考えても90㎝は高すぎる。しかし、結果はその人にとって高すぎると思われる90㎝が一番楽に移動できる高さだった。なぜなら自分で付けた最初の手すりが90㎝だったからである。私は教わった。数字や常識ほど当てにならないものはないと。学ぶことは知識を得ることだとしたらその知識を振り回すことがどのくらい愚かなことなのかを教わった。時には90㎝をやはり高すぎるからと80㎝に戻してほしいと言われるときもあるが、それはそれでお互いが学べる。経験と実践ほど素晴らしいものはない。手すりに関しては事前に良く説明をすることにしている。 移動場所はもとより、出入口の立ち止まり動作が変わる場所、段差を超える場所など一本あると移動が楽になる。危ないからと移動を制限するのではなく、ゆっくり支えを持って移動する。室内であれ自分の足で移動できることが人間としての喜びだと思う。その一助となる手すりを再考のツールだと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.09.08 10:05:53
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