レベル999のマニアな講義

『第１部』

内容
経営コンサルタント大前朋美（七咲友梨）の死体が、鴨川の河川敷で発見された。
土手を何者かに突き落とされ、頭部を強打したのが死因のようだった。
被害者の名前を聞いたおみやさん（渡瀬恒彦）は、ある事件を思い出す。
“元高校教師殺人事件”
朋美は、５年前に殺害された元高校教師の森嶋文江（白木万理）の教え子だった。
５年前、文江は自宅で車いすを転倒させられ頭を強打し死亡。
付近で発生した空き巣の指紋が検出されたが、それ以上捜査は進まず迷宮入り。
当時、第１発見者でもある嫁の可奈子（清水美沙）が、
嫁姑の確執か？。。。。と疑われ、週刊誌にも取り上げられた。
本来、文江の誕生日と言う事もあり、
嫁の鑑と言われるほど献身的に介護していた可奈子が家にいなかったことが、
疑いをかけられた原因となっていたのだった。
可奈子は文江に頼まれ外出したと証言したが、それでも疑われていたのだ。
だが捜査はそれ以上進まず、迷宮入り。
事件後、夫・昭夫（東根作寿英）からも疑われ、上手くいかなくなり別居状態。
一方、公私ともに文江に世話になっていた。。。今回の被害者・朋美。
だが朋美自身は友人と同窓会の打ち合わせのアリバイがあったという。

そのため、可奈子と朋美が親しかった可能性もあり、何か知っていると考え、
おみやさんは陽子（櫻井淳子）とともに、可奈子が経営する土産物店を訪ねるが、
可奈子から、心当たりはないと、言いきられてしまう。
しかしおみやさんは、嫁の鑑と言われた可奈子の、社員への冷たい言動を見て、
妙な違和感を感じるのだった。
路上のあげぱんの店の主人・春田稔（鶴田忍）と一緒の時だけは、
かなり明るい笑顔の可奈子。。。。。いったい、なぜ？？

そんななか、朋美の恋人・小山内俊彦に事情を聞くが、アリバイ成立。
その一方で、朋美がコンサルティングしている会社のひとつが、
可奈子の土産物店だったと判明する。
やはり、トラブルがあったのでは？
村井刑事課長（片桐竜次）は、
可奈子を重要参考人として捜査を進めようとするが。。。。
どうも、おみやさんは、スッキリしない。

そんなとき、現場の土手で文江から可奈子に形見分けをしたという帯留めが発見！
朋美と可奈子が会話していたという目撃証言まで現れ、
容疑は、可奈子へと向いていく。
任意で聴取を行うこととなるが、
“誰も私の言うコトを信じない”と。。。言う言葉が、可奈子から返ってくる。

どうしても引っ掛かりを感じるおみやさんは、
帯留め。。。。とんぼ玉について調べはじめると。。。。。。。。

敬称略



２部構成の、第１部である。

物語のほうは。。。

見つかった死体が、５年前の殺人事件の被害者の関係者と判明！
当時、第１発見者の嫁が疑われたが。。。。空き巣の指紋の検出されていた。
やがて死体の発見現場で見つかる帯留め。。。。


って感じ。

“おみやさん”にしては、かなり珍しい本格ミステリーですね（笑）

もちろん“木曜ミステリー”なので、基本的にミステリーなのですが、
そこを、人情モノで包み込んでしまうのが、今作のパターン。

だが今回は、
色々とミスリードをした上で、謎が謎を呼ぶ展開になっていましたね。

どの人が犯人でも、悪くない感じなのも、良いところ。


最終的に、、、、１つの愛のカタチが見えたのも。。。。良いですね。
本格的だったが、一気に“らしさ”発揮である。

悪くない。。。いや、むしろキレイにまとまって良い物語。
そして切なさを感じる物語だったと思います。



『第２部』

内容
山奥の橋の下で、男の死体が発見される。橋からの転落死と思われたが。。
そのポケットから、二重らせんが描かれたスケッチが見つかる。
やがて身元か判明する。
京阪大学の遺伝子研究センターの研究員・清川登（伊藤正之）だった。
スケッチから検出された２つの指紋。。。
１０年前、詐欺容疑で２年の懲役を受けた今田はるか（宮本真希）のもの。
その名前を聞いて、おみやさんは、３年前の“准教授強盗殺人事件”を思い出す。

３年前京阪大学遺伝子研究センターの准教授・今田謙二（東村晃幸）が、殺害。
部屋が荒らされていることから、強盗と思われたが、
一切証拠などが無く、迷宮入り。

今田には、２人の妹がいて、下の妹・はるかが玄関の鍵をかけ忘れ、
それが原因だったと、、、第１発見者の上の妹・良江（川上麻衣子）と
聴取中に大げんかになっていたのだった。
そのとき、、“強盗だったとは限らない”とはるかが口走っていた。。。

どうしても気になりはじめたおみやさんは、陽子と、、はるかの元を訪ねる。
いまでも、姉の良江とは仲違いのままらしい。
そこで、おみやさんは、清川が死んだことを切り出すと、驚きを隠さないはるか。
だがスケッチについて尋ねると、知らないと言い切られてしまう。

やがて、スケッチのもう一つの指紋が、３年前の被害者・謙二のものと判明する。

一方、茅野刑事（小野寺丈）高岡刑事（一條俊）が、
京阪大研究室の田宮公彦（石田太郎）教授を訪ねると、思い当たる節はないよう。
だが。。。清川のデスクから、“死んで償う”と書かれた文書が発見される。
助手の木戸みどりは、なぜこんな日に。。。と口走るが。。。。

そんななか、死体発見の前日に、清川とはるかが口論していたという目撃情報が！
はるかが、兄の復讐のために清川を殺したのか？
３年前の事件で、清川と良江が結婚直前だったのに破談したよう。
そのことで、もめていたようで、
警察は重要参考人として、はるかを取り調べることになるが。。。。。

そこへ、あわててやって来た良江の妙な言葉をおみやさんは聞き逃さなかった。
両親を事故でなくし３兄妹で身を寄せ合って生きてきた、今田兄妹。
良江“詐欺ならともかく、人殺しが出来る子じゃありません”
そして詐欺師の武田昭が、捕まり。。。。はるかのアリバイが証明される。

その後、はるかが、兄・謙二から言われた言葉で、おみやさんはピンと来る。


敬称略


２部構成の、第２部である。後半戦である。


お話は、

山中で発見された転落死体。
同じ研究所の研究員が３年前にも殺されている。
おみやさんは、、、調べているウチに。。。。。

ってことである。


前半に比べると、後半は、、、かなりストレートですね。

残されている犯人がひとりしかいない状態（苦笑）

一応、ミスリード役で、川上麻衣子さん、宮本真希さんが絡んでいますが、
まあ見えすぎていますので、あまりミスリードになっていない感じだ。

おみやさん的な、人情モノとしても、少し弱く。

変な言い方ですが、
引き延ばされた２時間サスペンスを１時間に縮めた感じ。。。。である。

最終的に、、、少し。。。。。ま。。。たまには、こう言うのもアリかもね。




公式ＨＰ
http://www.tv-asahi.co.jp/omiyasan/

２０１０年４月に第７シリーズを、、、放送したばかりですが。


それにしても。また２部構成ですね。

通常枠のシリーズを壊さないためには、最適な方法の１つでしょうね。


２時間ドラマになると、
旅情モノにして無駄な部分をてんこ盛りにしなければ、
よっぽどでない限り、面白くない。

通常の２時間サスペンスも同じコトだ。

基本、シリーズがあるため、その雰囲気を壊さず
２時間楽しむ方法とすれば、こういう方法もアリでしょう。

２時間あるからと、１つのネタで引っ張る必要性はない。
それだけ、無駄が増えてしまうからだ。

逆に、２時間ドラマに慣れすぎていると、
２部構成には違和感があるだろうし、てんこ盛り過ぎて息抜きできない
と言う事実もあるでしょうけどね。

このあたりは、“好み”というところですね。


ま。。。どうやら、春？から、
最近よくやっている。。。“８”も放送されるような予告もあったし、
また楽しませてもらいたいモノです。