レベル999のマニアな講義

『淀、散る』

内容
１度は終結した徳川と豊臣の戦い。
だが家康（北大路欣也）は、淀（宮沢りえ）らがいる限り戦いは終わらないと
秀忠（向井理）に告げるのだった。

そんななか京で起きた騒ぎを理由に、大坂城の牢人の追放か、国替え
どちらかを選ぶよう、淀、秀頼（太賀）に迫る家康。
それを受け覚悟をを決める秀頼を抑え、常高院（水川あさみ）は駿府へと向かう。
なんとか考え直してくれるよう伝えるが、“気持ちは変わらぬ”と家康。

一方、秀忠は、現状について江（上野樹里）に伝えていた。
戦を止めるため、大坂に行きたいと言う江の思いを受け、
淀への文を書いてくれるよう、秀忠は依頼する。

そして伏見へと向かった秀忠は、
淀たちを大坂城から退去するよう説得をして欲しいと常高院に懇願し、
江からの手紙を手渡すのだった。
そのうえで、高台院（大竹しのぶ）にも説得を依頼するのだが
淀の性格から見て無理だと話す高台院は、秀忠に告げる。
「この世を泰平にするために、避けて通れぬ戦がある」と。

その後、父・家康を再度説得する秀忠だったが、、、失敗。

ついに開戦する。
そして秀忠も覚悟を決めるのだった。


敬称略



もうすでに、

『秀忠～若殿たちの戦国』

という状態の今作。



とはいえ、今作的には、頑張った方でしょうね。
今回だけを見れば、悪くなかったと思います。


今回は、ようやく、千も“それなりに”登場しましたし。

これで江だけでなく、秀忠まで、千のことについて言及しないと、
なんていう、、、、両親なんだ。。。。と思っていたところだ。

そら、それが戦国の世の習わしであるのも事実なのですけどね。

でも言及しなければ、
ココ数回、主人公たちが語ってきたセリフが、宙ぶらりんになってしまいます。

実際、今回にしたところで、
姉上。。と言う言葉は少なく、豊臣、豊臣と言って、曖昧にしていますしね。

ホームドラマを描いて来たつもりならば、
せめて、、、姉上、茶々姉様、、、または、千。。。
それくらいは、江。。。“家族”の心配を口にして欲しかったモノだ。


ここからは、ちょっと総括ぎみで。

どうも今作は、歴史物として必死になっている部分と
ホームドラマとして必死になっている部分のバランスが、良く分かりません。

子供のことなんて、何とも思っていないようなセリフが、
流れから登場するときもあれば。
気がつくと、心配を口にする。
これだけ見れば、多重人格なのかと思ってしまうほどだ。

そんなキャラのブレがある登場人物が、大勢いるのが今作。

それが、今作へイマイチのめり込めない原因の一つなのは確かなのだ。

たとえば、歴史上の人物というのは、様々な捉え方などがあるため
どういう行動が、イメージとは違う。。。などと言うつもりはない。

だが、たとえどんなイメージ。。。キャラであったとしても
ブレを生じさせるようなセリフなどは、頂けない。

“何かがあり、変化する”のは、ドラマとしては当然のことでアリ、
そういうコトであるならば、許せるのですけどね。

今回の秀忠の行動も、そういう部分ですし。


きっと設定があまり決まっていない上で、作りはじめた可能性があるからこそ、
こう言った事態に陥ってしまったのでしょうね。


しっかし、
この終盤で、悪くないモノが多いのに
“連ドラ”というのは酷である。

どうしても、“流れ”で見てしまうモノです。



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