レベル999のマニアな講義

内容
勝呂武尊（野村萬斎）は、自身の助手を務める医師・柴平祐（大泉洋）から、
原稿の束を手渡される。それは、ある殺人事件の記録だった。

殿里村で唐津佐奈子（吉田羊）が自宅で亡くなって発見された。
村で唯一の医師である柴が、朝早くから検死のため唐津邸を訪れる。
睡眠薬の過剰摂取と思われた。

そんななか村の名士である黒井戸禄助（遠藤憲一）から話があると言われる。
黒井戸と佐奈子が恋仲だったのは村の誰もが知っていることだった。
いくつかの往診を終え家に戻ると、姉・カナ（斉藤由貴）から、
黒井戸の女中頭・来仙恒子（余貴美子）が来ていると聞かされる。
急用じゃ無いかというカナ。
東京にいる黒井戸の義理の息子・兵藤春夫（向井理）が村に戻ってきていると。
黒井戸の姪・花子（松岡茉優）と婚約したという噂があると言う。
しかし、黒井戸は猛反対しているらしい。
一方でカナは、春夫を見かけたが相手は花子では無かったと妙なコトを口にする。

夜になり、妙な不安を感じつつ黒井戸邸を訪ねた柴は、
執事の袴田次郎（藤井隆）に応接室に通される。
花子や、その母・満つる（草刈民代）らとの会話の後、
ようやく、黒井戸の書斎に通され話しが始まる。
昨年、佐奈子の夫が亡くなったことについてだった。
佐奈子から、夫を殺したと告白されたのだという。
が、毒殺したことをかぎつけられたある人物により、脅されていたと。
追いつめられ自殺したのでは無いかと言い始める黒井戸。
思わぬ告白に、驚くしかない柴。
そこに執事の袴田がやって来る。黒井戸宛てに手紙が届いたと。
差出人は、佐奈子。中身は遺書のよう。
早速、黒井戸は、遺書を読み始めるのだが、ひとりでという黒井戸の言葉で、
柴は帰宅することに。帰り際。。。妙な男（和田正人）を見かけるが。。。

帰宅してすぐ、執事の袴田から電話がある。黒井戸が殺されたと。
慌てて黒井戸邸にやって来た柴は、袴田の妙な態度に違和感をおぼえつつ、
書斎へと向かうと。。。黒井戸が背中を刺され死んでいた。
騒ぎを聞き、秘書・冷泉茂一（寺脇康文）や、
屋敷にやって来ていた旧友・蘭堂吾郎（今井朋彦）が駆けつける。
やがて袖丈幸四郎（佐藤二朗）警部がやって来て、捜査が開始される。

証言などにより、死亡時刻直前に、書斎を花子が訪ねたいたコトが判明。
おやすみの挨拶だったという。
一方で、女中頭・来仙から、春夫を村で見たという証言し、
警察に疑われることに。
そんななか、柴のもとを花子が訪ねてくる。
柴の家の隣に引っ越してきた勝呂に、捜査を依頼したいという。
意味が分からない柴。すると勝呂は、引退した世界的な名探偵だということ。

敬称略


脚本は、三谷幸喜さん
演出は、城宝秀則さん



モッタイナイよね。

“丸いものが苦手”って。。。知る人ぞ知る良いネタなのに。

まあ、仕方あるまい。


ちなみに、原作は。。。いや、原作者の本は、ほぼ全て既読。



そこはともかく。

３年前に放送された《オリエント急行殺人事件》の続編ですね。

まさか、作るとは思っていなかったので、驚くばかり。

それも。。。あの“アクロイド殺し”だからね。

もっとシンプルなものもあっただろうに（笑）


そこは横に置いておくとして。

やはり、先日、他局で放送された“アガサ・クリスティ”よりも。

《オリエント急行殺人事件》の時と同じで。

設定している時代が時代ですので、違和感が少ないですね。

ひと昔、ふた昔前は、

横溝正史さん、松本清張さんの作品が、多数ドラマ化されていたものです。

が、“時代”というものがハードルになってしまい。

どうしても、違和感なく仕上げるのが難しくなってきている。

本来なら、今作のようにやれば良いだけの話なのにね。

時代を動かさず。言葉なども変えない。だって原作があるんだから。

それでもと言うなら、上手い工夫が必要で。

今作くらいやっていれば、納得出来るのである。

あ。。。キャラが濃すぎるのは、無視します（笑）

印象としては、《オリエント急行殺人事件》よりは、

勝呂のクセが弱めになっているので、普通に楽しめるレベルだと思います。


だって、こんなに特徴的な勝呂。。。野村萬斎さんなのに。

周りを囲むのが、佐藤二朗さん、寺脇康文さん、大泉洋さん。

そこに、藤井隆さん、今井朋彦さん。

クセが薄まってるよ。。。。ナイスキャスティング！


とはいえ、相変わらずというか。

今回のネタは、難しいよね。

こういう“黒い部分”もまた、面白いんだけど。

でも、やっぱり、なぜ、今作を？？？

。。。。そこが、一番、謎である。

なんだろ。。。タイトルが面白そうだったから？（笑）