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  徳島市 蔵本町 地福寺

  徳島市 蔵本町 地福寺

お寺と神社を両方お参りしても良いのか?ー日本教という特殊な宗教

こんな質問を受けました。

「私はお正月とかお祭りには、お宮にお参りしますが、
法事やお盆の供養はお寺にお願いしていますが良いのでしょうか」

最初は言われている意味が解りませんでした。

日本では「生まれた時はお宮にお参りし、結婚はキリスト教会で
亡くなったらお寺にお願いする」とも言います。
日本人はそれを不思議とは考えていませんが、
よくよく考えてみたら、「複数の宗教に行事ごとにお願いする」
というのは不思議な話。

このことの是非について考える方がいてもおかしくありません。

質問された方もそう考えられたようです。

こうお答えしました。

「別におかしくは無いですよ。特別宗教に思い入れのあるかたを
除いては普通ですよ」

ただ、厳密にいえばかなりおかしいです。

ある宗教の教えを信じている人が、別の宗教も信じている
ということになると、あなたはどちらの教えを信じているのと
問われるでしょう。

世界的にメジャーなキリスト教・イスラム教といった教えはもちろん
仏教についても日本以外では、行事ごとに他の宗教に依頼する
といったことはありません。

しかし、なぜ、日本では複数の宗教をを使い分けることが
普通なのでしょう。

普通の日本人に「あなたの宗教は?」と尋ねたら
「特にありません」という答えが多いのではないでしょうか?

実はこれが「日本教」とも言うべき宗教なのです。

日本教には明確な教義はありませんが、日本人が昔から信仰している
教えで、神道とも違います。

日本人はこの日本教をベースに行事に合わせて他の宗教の皮を
被っているようなものなのです。

また、内側から見るとよくわからないですが、
外から見ると非常に堅固な教えです。

例えば、イスラム教は世界では16億人の信者を持つといわれますが
イスラム教のメッカ巡礼の人数は一か月で100万人程度です。

しかし、日本の明治神宮・川崎大師・成田山新勝寺はそれぞれ
たった正月3日間で各寺社がその三倍の300万人以上を集めますので、
外国人は正月に参拝する日本人の姿を見て驚愕するそうです。

さて、最初に戻りますが、
「生まれた時はお宮にお参りし、結婚はキリスト教会で
亡くなったらお寺にお願いする」
事は全く問題がありません。

日本人として普通のことです。

なお、私自身も明確な仏教徒でありながら
日本教の影響を排除できているわけではありません。


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