地福寺檀信徒必携ーお葬式まで地福寺檀信徒必携ーお葬式まで(1)まず身内が亡くなったらどうするか。 ほとんどの場合冷静に対処することができません。 まず落ち着いて旦那寺に電話しましょう。 近所の人が集まって葬儀をしてくれるようなところに 住んでいる場合は別ですが、そうでない場合にはまず連絡して いろいろ尋ねてみる事です。 病院で亡くなった場合、まず亡くなった方を自宅に連れて 行かなければなりません。 自分の車でつれて帰ることもできますが、多くの場合ここで 葬儀社に頼むことになります。 葬儀社はあらかじめ決めておいたほうが良いです。 決めていない場合は、旦那寺に相談してください。 また、連れて帰った時のために、前もって新しい布団を 一組用意しておく事も必要です。 現代では病院で亡くなるのが一般的ですが、自宅で亡くなる方も いらっしゃいます。 そういう時は、まず医師に往診を依頼して、死亡診断を 受けてください。 故人を連れて帰ってすこし落ち着いてから、 親類縁者に連絡しましょう。 親類縁者が集まったら、そこでお葬式の打ち合わせです。 昔は兄弟も多く親戚も多かったのですが、今は親類縁者とは 住んでいる場所が離れていたり、そのために疎遠に なっていたりで、打ち合わせは喪主と同居の親族のみで 行う場合があります。 まず檀那寺の予定を聞いて、通夜、葬儀の日程を決めます。 出来れば親類と共に檀那寺に出向いて打ち合わせするのが 作法です。 打ち合わせに先立って本堂にお参りします。 なぜなら葬儀は「旦那寺の本尊様」に依頼するものであり、 未来永劫にわたって旦那寺が存続する限り、故人も本尊様の 傍で供養を受けるわけですから、本尊様のいらっしゃる 旦那寺の本堂に出向いて直接「本尊様」にお願いするので なければ失礼に当たります。 内容については以下の通りです。 1、通夜と葬儀の日時と場所、交通手段 希望日時を伝えて、予定の有無を必ず確認してください。 また、通夜に枕行を依頼するかどうかについても お考えください。 2、故人の戒名 あらかじめ自家の先祖について調べて、 考えておいてください。 3、通夜・葬儀の法要の組み立て 故人の経歴などをお伺いしますので、親類で故人と 長く付き合いのある兄弟などとおいで下さい。 葬儀後四十九日までについて聞かれる方もありますが、 そのことについては、葬儀の後の骨揚げの法事に後に お話いたします。 檀那寺との打ち合わせができたら、葬儀社または 手伝いの人との打ち合わせです。 葬儀社との打ち合わせは、身内の死とその後の忙しさで、 舞い上がってしまい、いちいち値段を見ながら落ち着いて 打ち合わせするという訳にはいきません。 後からあれもこれも不要だったと後悔することにも なりかねません。 一方で、お葬式は「故人の生涯最後のイベントです」 故人とお付き合いいただいた方には失礼にならないように 喪主として配慮する必要があります。 あらかじめ検討しておいたほうが、 後々のトラブルを防げます。 また、信頼できる親類に自分の希望を伝えて、打ち合わせに 同席してもらいアドバイスを受ける方法もあります。 特に食事などは何人の親戚がやってくるか、 手伝いの人がどれ位かによって変わってきます。 ある程度予想しておくことが必要です。 またこちらは、葬儀の見積もりから追加料金となりますので、 (予測できないので当たり前ですが)気をつけましょう。 葬儀までには時間があるようでも喪主は忙しくて動き回る 余裕はありません。 誰かに頼んで済むことは、お願いしましょう。 法律的な手続きもお願いしたほうがいいでしょう。 1、死亡届の提出 死亡届を役所に提出する必要があります。 死亡届は法律では7日以内となっていますが、実際には すぐに死亡届を出す必要があります。 何故ならば、死亡届を出さないと、火葬許可証が出ませんので 火葬ができません。 火葬は死後24時間後から可能です。 ただ、火葬場所と時間を決めないと火葬許可が下りません。 このあたりの法的な手続きも面倒なところです。 届出人になれるのは親族 、親族以外の同居者、家主 、地主 、家屋もしくは土地の管理人、後見人、保佐人、補助人、 任意後見人です。 ただし、届出人とは死亡届に署名・押印をする方です。 窓口に持参する人ではないので、窓口に持参する人は 誰でも構いません。 また、死亡届を出すには医師の死亡診断書が必要です。 2、諸費用の準備 こまごまとしたお金が要りますので、早い段階で ある程度を用意しておくことが必要です。 故人名義の銀行口座は相続財産になり、たとえ配偶者や 子供であっても現金を引き出せなくなります。 銀行が故人の死亡を知った時に凍結されますので 注意が必要です。 3、写真について 葬儀の際に必要なものですぐに用意が難しいのが 故人の写真です。 あらかじめ元気なうちに準備しておきたいものです。 ただ、本来は写真は必要ではありませんので、 写真なしの葬儀を希望される場合にはその旨を 明確にしてください。 葬儀社やお手伝いの方との打ち合わせが済んだら お通夜の準備です。 まず、神棚には白紙をはり、封をします。 これは神様に死の穢れが移らない様にするためのものです。 古来から、親族以外の近所の手伝いの人などが行います。 枕返し(北枕にする)枕飾り(死者の守護のための飾りつけ) については葬祭業者がやってくれることもありますが、 お寺さんに聞きましょう。 喪主は通夜までの間、親戚、近所の方などの対応に追われ、 またいろいろ通夜・葬儀の準備について聞かれることも多く 何もできないまま時間が過ぎていくことが多いです。 ただ、以下のように喪主として行うことはとても多いです。 お棺の中に入れてあげたいものがあったら準備します。 最近では車社会になっていますので、 駐車場の確保も必要です。 喪服、バック、くつ、髪留、ネクタイ、靴下、ストッキング等は ひとまとめに置いておきます。 子供は制服でかまいません。 お通夜までに、お湯を沸かし、新しいご飯を焚いておきます。 告別式の受付、あいさつの依頼、挨拶文の作成 お通夜から、遠方の方の宿泊の手配、食事の手配など。 あらかじめ予想できることについては、準備しておくと楽です。 通夜の準備は地方によって風習が異なりますので、手伝いの人 または業者に頼みます。 分からないことは檀那寺に確認します。 一般的には不動明王の掛け軸をかけて、その前に、故人を寝かせ 枕飾りを行います。 その時に一膳めしが必要になります。 通夜は本来亡くなった方の死の確認をするためのものでした。 現代においてもどの時点において死んだかについて 議論があります。 かつては死亡診断が難しく通夜・葬儀の途中に 生き返るということもあったようです。 死の確認が目的ですから、お坊さんはいらないのですが、 枕経を一緒に行うことが多いので、身内だけで通夜を行う場合 を除いて読経を頼むことが多いようです。 枕行とはもともと、亡くなる人の脇で読経し、安らかな帰寂を 願う為のものですが、現代においては亡くなった後に それを行います。 本来は通夜とは別に行うものですが、徳島においては通夜に 行うことが多いようです。 本葬にこれない人が通夜に来ることがありますので、 会葬の受付も用意する必要があります。 最近は親族間のつながりが薄れ、喪主の仕事が増えています。 訪問者の応対などで忙しく立ち回ることが多いのですが、 喪主がいないと通夜がはじまりませんので、数珠を持って 輪袈裟をかけて座ります。 通夜時に末期の水を取ることも多いようです。 末期の水も人が亡くなる時に、水を欲しがるので 水を与えたのが儀式化したものです。 ですから、通常ごく近い身内以外はしません。 通夜が終わったら通夜ぶるまいを行い、身内はその後残って 故人の守をして線香灯明を絶やさないようにします。 最終更新日 2014年04月16日 |