お線香は何本立てるのが正しいのか
昨日の徳島新聞の投稿欄に線香の本数についての話がありました。その方は次のように書かれていました。1本目は亡くなった方のため2本目は亡くなった方との対話のため3本目は懺悔のためその方がそう思われてお供えされるのであれば、それも良いかとは思いますが、本来線香の本数は何本と決まっているわけではありません。その理由は線香は略式のもので、正式なものではないからです。正式には抹香という粉末状のお香を香炉に盛って火をつけ、その上に焼香を行います。法事の時に火種の炭のうえに焼香を行いますが、その炭が粉末状のお香になっていると考えてください。その焼香の略式のものが線香なのです。なお、浄土真宗では線香は立てずに寝かせるようですが、それは焼香の名残です。したがって、お線香の本数には正式な決まりがありません。よく仏事の本などにはお線香の本数を書いてあるものがありますが、正式なものではなく、各宗派あるいは寺院が独自の解釈を施して決めているだけです。ですから、当院においては線香の本数には決まりがないとお話しています。ただ、毎日のお供えにはよい線香を使っていただきたいので何本もお供えするような線香よりも、上等なお線香を一本だけお供えして欲しいと思います。一方でお墓参りの時には、毎日来られる方はともかくたまにしかお参りされない方は、少し多めに束でお供えしてくださいとお話しています。お線香は何本立てますか?というよく聞かれる質問を動画にしてみました。