懺悔(さんげ)
当院の仏前勤行次第の最初のページに「合掌礼拝」の後に「懺悔」があります。「無始よりこのかた、貪瞋痴の煩悩にまつわれて、身と口と意とに造るところの もろもろの つみとがを みな悉く懺悔したてまつる」とあります。この「懺悔」ですが「ざんげ」ではなく「さんげ」と「さ」が濁りません。キリスト教などでは「ざんげ」と濁りますが、仏教では「さんげ」と濁りません。意味も違います。「ざんげ」は自分の行ったことに対して悔い改めるのですが、「さんげ」は自分が今の人生で行ったことだけでなく、自分の前世、さらに前々世、さらにその前というようにずっと前にさかのぼって、行ったことに対して悔い改めます。だから「無始よりこのかた」と書いてあります。つまり「ざんげ」よりも「さんげ」の方が意味が深いのです。仏様に礼拝した後にすぐに「懺悔」を行うのは、仏教らしいと言えます。冬になって葉っぱが落ちる前に剪定を始めました。