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江戸東京ぶらり旅

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江戸「お節」と「お年玉」

「おせち」 と 「お年玉」


 元旦には年神を迎えます。年神をお迎えするのに,大晦日は寝ないで一夜を過ごします。大晦日に寝てしまうと,白髪になってしまいます。これが江戸時代からの,いやもっと昔からかも知れませんが,言い伝えです。本当に白髪になった人がいるかどうかは,分かりません。残念ですが,ギネスブックにも載っていません。一番白髪になった数の多い都府県は?などと・・・それで家中そろって年神に供えたものと同じものを,神の前で食べるのです。私たちは神とともにいるのだという,一心同体の思いですね。この年神へのお供物を「節共せちく)」と言います。

 節とは「神祭りの日」のことで,中でもお正月は一番大切な節の日。その大切な日に年神に供える料理だから「節共料理」,これが縮まって「おせち」となったのですよ。

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 お節料理を三品で済ませることができます。「三つ肴」と言ってお節料理の代表格。関東では黒豆,数の子,五万米(ごまめ),関西では五万米のかわりに敲(たた)き牛蒡(ごぼう)ですべてを済ませてしまうのです。三という数字は縁起がいい,パーフェクト,完璧,これ以上はない,という数字なのです。だから三品。江戸東京では,黒豆,数の子(ニシンの卵です),田作(ごまめと読む)です。

 それで,それぞれの品にどのような云われがあるのか,簡単に解説をしましょう。

黒豆> 黒は道教では邪除けの色,「まめに達者で暮らす」という意味あいもある。

数の子> ニシンは春の使者,ニシンは「かど」とも言われるから「かどの子」,これがなまって「数の子」になった。ニシンは妊娠につながり子宝に恵まれる,数が多いのは子孫繁栄で縁起が良い,という意味。

五万米(ごまめ)> カタクチイワシ,つまり煮干しのあの魚ですよ。これを干して,次に炒って甘辛く煮詰めたものですね。佃煮といった感じです。天皇家が財政窮乏のときに食卓に飾った,またごまめを田植えのときに肥料に使ったら米が五万俵も,つまりたくさんという意味ですよ,収穫できたというので「五万米」と書くようになった。豊年満作を祈る意味があります。「まめで達者で」という意味も含まれる。ごまめの歯ぎしりなんていうのも有りますがね。

敲き牛蒡> 黒豆と同様に,黒は神聖な色。

 それで,神様にこのような意味あいのあるお供物を備える代わりに,年神からはどうも有り難うと,「魂」(たましい)というお返しがあります。その魂を与えられた人は,今年も元気にやるぞという気力が湧いてくる。この神からのプレゼント,年魂,つまりこれが「お年玉」なのですね。この魂を見える形にしたものが,鏡餅。だから鏡餅というのは年神の体そのもの,というわけで何よりもこれがお正月の中心に据えられるというわけです。

=貴女への「お年玉」はこれ=

    


    

  


 というわけで,お年玉というのは年神がお供えをした人(あなた)に与えるもので,大人が子供に与えるものではありません。だから,子供にお年玉(お金)なんて与える必要はないのです。私たち大人は神ではないのだから。

 これを読んだ方ラッキー,儲けましたね。子供たちに,お年玉の由来を,その意味を話してやりましょうね。

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