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江戸東京ぶらり旅

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屋形船<柳橋>

 柳橋の船だまりには屋形船と呼ばれる船がたくさん浮かんでいます。隅田川を下りながらお座敷で一杯なんておつなものですが,実はこの小型の船のこと,江戸時代には「屋根船」と呼ばれました。船頭は一人,納涼,花火見物,潮干狩に利用されました。この船には壁がなく,簾がついている程度でした。ところが,川遊びと称して船で淫らな行為をする輩が増えたため,簾を巻上げておくようにとの御触れが出たほどです。

柳橋4.JPG


 一方「屋形船」は,二間以上の部屋を持つ屋根付きの船のことで,中には十部屋以上を備えたものもありました。大名など身分の高い人たちや豪商たちの船遊山のための船。水の上に浮かぶ料亭といったところ。隅田川の川風にあたりながら吉原の太夫や吉原の芸者と楽しんだのですね。これにはボディーガード役の武士がたくさんつき従います。だから部屋数も多く必要になるというわけです。船頭だって,6人以上は必要,屋根へあがって,そこから長い棹(さお)を使って船を操りました。殿様の頭の上に船頭がいるわけですから,これは大変。それであの者たちは人にあらず,虫でござるというわけで,船頭は「むし」と呼ばれることになったとか。

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 大川も吾妻橋の上流(かみ)は,春の夜なぞは実によろしい。しかし花があり月があっても,夜景を称する遊船などは無いではないが余り多くない。屋根船屋形船は宵の中のもので,しかも左様いう船でも仕立てようという人は春でも秋でも花でも月でもかまうことは無い,酒だ妓(おんな)だ花牌(はな)だ栄(みえ)だと魂を使われて居る手合が多いのだから,大川の夜景などを賞しそうにも無い訳だ。まして川霧の下を筏の火が淡く燃えながら行く夜明方の空に,杜鵑が満川の詩思を叫んで去るという清絶爽絶の趣を賞することをやだ。(幸田露伴「夜の隅田川」より)

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