パソピア通信 オンライン版

2017/05/02(火)09:33

婆ちゃんの一人ごと 第5号

パソピア通信(101)

思い出と共に 35年も前に逝き別れた主人に残された義父母は、幸い長生きされました。義父は読書を好み、短歌をたしなみ、晩酌を楽しみ、 なにげなく喜びを語りかけて下さいました。 春先に作った蕗味噌を「これは一番の御馳走だよ」と喜んでくれたり、 山野草の名前を教えて下さいました。義母はこの地に育ち若かりし日に、早朝山栗をたくさん拾ってきて 一升枡で量った話は、とってもうれしそうでした。  老いても、ちょっと外にいってくると、にこにこしながら 一にぎりの山蕗を「これ煮てくれや」と手渡しました。最近亡き義父母の生き方を懐かしく思い出します。  頑張って生きられた御夫婦のお手伝いしながら、夢中ですごしてきた私も、 今は御二人の姿とかさなり、追いかけています。しかし思うようにはいきません。 医者通いも多くなりました。もう長年、膝関節変形で痛みを背負いながら、 教えていただいた筋力、ストレッチ、運動を私なりに努力しています。 昨年は、四カ月ばかり入院もありましたが、 皆さまのお力で命が救われ、今の私があります。本当に幸せです。    友情   ご苦労され、生かして下さいました皆様に感謝いたします。ありがとうございました。 思うように動けずに、自分の体をとり回していますが、 自分の体を、生活を、受け入れながら、静かに、 落ち着いて見回せば、そこ、ここに、小さな喜び、小さな幸せがあります。 義父母の愛したこの地で、自然の美しさ、やさしさ、 厳しさに助けられ、これからも自分らしく生きてゆきたいとおもいます。 自信をもって心にきざみこむ日々です。  張り上げて  奮い立てるや     応援歌      2016年7月 発行   

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