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カテゴリ:小説/小説の感想
屍鬼(小説)の 5巻目 読み終わりました~☆の感想です 小説は、この5巻が最終巻になります。 いよいよ、屍鬼のクライマックスです・・・。 --------------------------------- ※漫画の屍鬼ではなく、小説版の屍鬼5巻の感想です。 ジャンプSQでの漫画より、お話が先に進んでおりますので ジャンプSQで「屍鬼」を読んでいる方は、ネタバレになります。 知りたくない方は、スルーでお願いいたします(*- -)(*_ _)ペコリ --------------------------------- 屍鬼の存在が、村人全てに認知されてしまいました。 屍鬼にとって、最大の防御・安全だった理由は 起き上がりなど いるはずがない 屍鬼など いるはずがない そんなものは、存在しない そこに居る人達が、そう思う事が、一番安全に動ける方法。 確かに、村人は、立て続けの死や、その異常さに 「起き上がり」や「鬼」という存在を心の中に浮かべますが それを 「認めたくない」 という気持ち、それが盾となり 誰もその真実を口にしないし、なぜか、その真実を否定してしまう。 村人が、屍鬼の存在を認めてしまったら、沙子の計画は終わり・・・ 「居ない」という前提があったからこそ、侵略し、動けていた。 居るものを、居ると思っているものを、居ないものとしてしまう人の心理 なるほどなぁ・・・と、妙に納得してしまいました。 そして、この最終巻では、屍鬼という存在が語られているのですが (半分以上が屍鬼側の行動や思いなどが語られていました) なんというか・・・その哀しい存在に、ちょっとウルっとしてしまいました。 なぜ 自分は 起き上がってしまったのだろう なぜ 屍鬼というものに なってしまったのだろう 人は生きていくために(食料として生き物を)殺戮する 人は、それは許されるというのに なぜ 屍鬼だけが 許されないのだろう 自分たち屍鬼も生きていくために、人と同じく食料を必要としているだけなのに 好んで、こんな存在になったわけではないのに・・・ やはり、屍鬼達も、そんな葛藤に悩んでいたという思い・・・ 特に、徹君や律子さんの行動には、とても切ないものを感じました(;; 最後まで諦めなかった尾崎先生の行動も凄かったです。 そして、静信さんは・・・・ ずっと不思議だった静信さんの存在。 彼の書いていた小説 ・・・弟を殺害し楽園を追放され「弟の屍」にとりつかれ苦しむ「兄」の物語・・・ それは静信さん自信が、ずっと抱えていたものだったんですね。 神に見捨てられた存在 静信さん自信、神に見捨てられた、という事に対し、はっきりとした答えが出なかったのが 屍鬼という存在を考え、そして沙子の思いに触れ そして・・・その答えが出た・・・のでしょうか。 この最終巻は、最終巻にふさわしいと言えるほど、凄まじかったです。 村人、ひとりひとりの思い 屍鬼、ひとりひとりの思い その交錯が、なんというか、なんとも言えない気持ちになりました。 最初は、屍鬼なんてもともと死人なんだから!と敵対の思いだけで読んでいましたが そうじゃない、そんな簡単な一言で片付けられるものではなく ・・・文才も、読み取る力も、表現法も出来ない自分が情けなくなるくらい 深い、深い・・・お話でした。 「神」という存在とは何なのか 「神に見捨てられる」とは、どういう事なのか 「流刑地」という存在についてなど・・・ 聖書であったり、神話であったり、そういうのを色々とご存知の方は (信仰しているという意味ではなく、知識としてご存知の方のいう意味です) きっと、もっと色々な感想があるのだろうなぁ・・・(羨ましい!) 漫画のほうも、楽しみに読ませて頂いているので、これからSQでは どのように展開させていくのかが楽しみでもあります。 ただ、漫画でここまで深く描ききるのは難しいのではないかなぁ?と 思ってしまいました。(決して、漫画を否定しているわけではありません^^;) ただのホラー物語で終わらないで欲しい、と思う作品でした。 うーん・・・久しぶりに、頭がめまぐるしくグルグルしてしまう作品に出会えて な~んだか、嬉しいなあ・・・と思い、最後の解説を読んだのですが なんと!!!! 解説を 「宮部みゆきさん」 が書かれているじゃないですか!! 宮部さんも、私の大好きな作家さんなので、解説まで楽しめちゃいました♪ 屍鬼の世界を、もっと知りたい!とSQを読んで思った方には 絶対、オススメします!! ☆web拍手☆ さっき読み終わったばかりで、まだ頭がグルグルな状態で感想を書いているので お見苦しい感想になっているかと思います・・・。 小説、既読の方、こんな感想で申し訳ないです^^; お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.11.12 23:59:57
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