カテゴリ:パート保育士改め臨時講師のつぶやき
来春、小学校にあがるお子さんを持つお母さんに、相談を受けました。
地元に小学校はたくさんあるものの、学級崩壊の話しもちらほら聞くので、 ムリをしてでも国立か私立に行かせたほうがいいんじゃないか、という内容です。 実は、同じような内容のご相談は今回で三度目。 わたしは公立でじゅうぶんだと考えている方なので、 (いろんな子がいるところで揉まれて育ったほうが、オトナになってから つぶしが利きますしね♪) 「大丈夫ですよ」、「お子さんの力を信じましょうよ」と、 ひたすら言葉を変えて、心配するお母さんを宥めるだけです。 どのお母さんも仕事にも子育てに熱心な方ではありますが、 教育ママというほどでもなく。。 よほど今の小学校は荒れてしまったのでしょうか。 取材や講習会(学校飼育動物の)で、過去にいくつかの小学校を訪れたことがありますが、 たしかに、休み時間かと思うほど、子どもたちが自由に廊下を走りまわっている こともしばしば。 子どもたちに先生の制止の声は届きません。 先生も軽く注意するだけで、それ以上は深追いしません。 今は叩いたりしてはいけないし、教師も感情的にならないよう理性をもって 注意しますが、それでは問題のある子どもには効かないようです。 そういった問題を持つ今の子どもたちの多くは、 自己中心的で社会的能力が未発達であるという傾向があるようです。 自分がこうされたらイヤだとか、辛いという、共感性の欠如です。 なので、学友や教師を平気で傷つけるような発言をしたり、 執拗に嫌がらせを続けてしまうのです。 この共感性の欠如は、ひとりっ子が多いことだけでなく、家族単位が小さくなり、 地域とのかかわりも浅く、母親との間だけの希薄な人間関係の中で 育ってきているから、などと言われています。 また、以前のように、お食い初めや初節句、七五三、海外だとバンジージャンプを するといったように、節目節目のお祝い事も、核家族化からか、おざなりにする 家庭が増え、子ども自身の自立心が育たないせいとも言われています。 (別に大人になんかなりたくないという子が増えているそうです。 ま、その気持ち、わからなくもないですけれどね。。) そして母親はたったひとりでの育児と仕事に疲れ、家庭不和であったり、 子どもも塾と学校の往復に時間をとられ、家族間でのコミュニケーションが少なくなり、 家庭内で子どもはじゅうぶんな愛情を注がれていないケースが、 実は以前よりもずっと増えているそう。 そのため、子どもはその分、学校で教師との一対一の深い関係を望むことになります。 それが、いい方向に転べばよいのですが、負の形で現れてしまい、 先生を困らせて注目を引こうという子どもたちがたいへん増えているのです。 こうなると先生たちもたいへんです。 小中学校の先生のうち、数十パーセントがうつの症状に苦しむことがあるというのも あながち嘘ではなさそうです。 周囲のおとなにしっかりと愛されたという記憶がなければ、 子どもだって周囲の人間を愛し、大切にしようと思うことはできません。 わたしの場合、親というよりは、学校の先生や習い事の先生に かわいがってもらって、大きく道を踏み外すこともなく、オトナになれたような気がします。 そして、わたしの元には、保育園時代の子どもやお母さん、学校の教え子から時折、 思い出したようにたわいもない内容のメールや手紙が届きます。 互いに忙しく、なかなか会ってお話しする機会もないのですが、 時間が許す限り、そういった話しにもしっかりと耳を傾け、 袋小路に行き詰まってしまった時などに、自分は見放された存在だと思う前に、 話しを真剣に聞いてくれる周囲の大人のひとりとして、 思い出してもらえるような存在になりたいな、と思っています。 (オーバーヒートすることもあるのがたまにきずですが。) グリム童話集(全4巻) 最近、仕事で必要に迫られ、グリム童話とイソップ物語を読み倒しています。 子どもの寓話と侮るなかれ。お話しの中にたくさんの気付きがあります。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[パート保育士改め臨時講師のつぶやき] カテゴリの最新記事
|
|