2006/12/06(水)09:05
生涯相手はひとりでじゅうぶんと叫ぶ学生たち(笑)
わたしが今、行っている講義では、学生たちの面白い反応が楽しめます。
テーマは小動物の繁殖行動についてなのですが、
動物たちの中には生涯のうちに何度もパートナーをとっかえひっかえするものと、
一度カップルになったが最後、ひたすら死ぬまで一生、添い遂げるものがいます。
前者については特にコメントはないようですが、
(まあ、動物なんて所詮、そんなもんだろうと心得ているらしいw)
後者の話しになると、学生たちがとたんにどよめきはじめます(笑)。
ある種の動物たちは、パートナーが命を落としたり、なんらかの事情で
自分の前から姿を消してしまうと、ショックのあまり食餌がとれなくなったり、
自傷行為がとまらなくなったり、ひどい時にはあっけなく後追いのように
命を落としてしまうことがあります。
それが飼育下にあったとしてもです。
わたしは実際に、動物病院や飼い主さんのお宅で、
そういった伴侶を事故や災害で失い、憐れな姿になった動物を
何度か見聞きしたことがあります。
その話しをすると、学生たち(特に女子ね)が、ひじょうに興味を示し、
声高らかに宣言しはじめます。
「アタシにもそういう相手が欲しい!!!」
「絶対、自分もそうありたい!!」と(笑)。
そこで思わずわたしが
「ええ゛~、そうかなぁ、そんな相手じゃ荷が重くない?」と洩らすと(笑)、
彼女たちは宇宙人でも見るような目つきで、
(はぁ、ナニいってんの、このおばさん?!)という、
薄汚れた大人を見下すような、憐憫の目を一斉にわたしに注ぎますw
いや~、その学生たちの反応が楽しくて楽しくて・・・・。
だって、こういっちゃなんですけど、見た目は原型を留めないほどの
化粧の濃い、冬でもキャミソールに短パンはいてるような、
ひじょうにいかつい、いわゆるエロカワ系の渋谷のねーちゃんたちが
急に。甲高いかわいい声あげて、そんなこと言うんですよ。
時にはなみだ目になったりもしてw
こんなギャルたちでも、純愛に憧れているんだなぁと、わたしには新鮮で。
なので、つい毎回、わたしが見てきた動物たちの純愛模様を、
ドキュメンタリータッチで熱く情熱的に着色して語ってしまいますw
見た目は派手でも、まだ彼女たちはティーンエイジャーなのでしょう。
倍近く生きている三十路のわたしの考えなんて、理解不能なのでしょうね。
でもね、わたしはこう思うのです。
もしもですよ、自分がヘビで、ある日突然、心ない子どもたちの
思わぬ襲撃に遭い、道端で命尽き果てようとしていたら、
パートナーには寄ってきて、わたしの前でとぐろを巻いて、
体を張ってもらうのではなく、さっさと逃げて欲しいのです。
勝ち目のない相手とわかっていれば、2匹して命を落とす必要なんて
ないですし、悲しいでしょうけど、自分の分まで長生きして
幸せになって欲しいと思います。
あるいはもし、自分が病気で急遽するようなことになったとしても、
やはりパートナーには、自傷や後追いに走るようなことなく、
たくましく生き抜いて、次の伴侶をさっさと見つけ、
悲しみを乗り越え、いつまでも元気に暮らして欲しいと、こころから願います。
映画の世界では、死んで雲の上から見守って、困った時には
助けてくれるというような設定の純愛モノがたまにありますが、
あんなのはまっぴらゴメンですね~。
もし相手が逆に先に亡くなってしまったとしても、やはり同様に
さっさと成仏して、天国で次の生まれ変わりの時まで
自分のことなど忘れて、のんびり向こうの世界を心安らかに欲しいものです。
まあこんなことは、若い学生相手に授業中にはさすがに話しませんけど、
彼女たちもいつかそんな風に思う日が来るのかな。
生涯パートーナーはひとりが理想!!と、目標を高く掲げつつも、
これから恋愛と失恋を繰り返し、どんなふうにその考えが変わっていくのか・・・。
彼女たちの心境の変化が少しだけ
気になるところではあります。。。( ̄ー ̄)