その日の気分　Vol 2

チビはあまり人の好き嫌いがありません。
だけど、合わないと思った人には絶対自分からは近づきません。

そんなチビが漏らしました・・・

「あのね・・短距離がね・・うまくいってないんだ・・」

陸上部の女子の同級生はチビも含めて６人。
そのうちチビは長距離だし一人は跳躍・・
残り四人がリレーのメンバーです。

そのうちの一人Ｍちゃんとみんなの歯車が合わない・・・

彼女はエリートで、二つ上のお姉ちゃんも全国に行き、県の選抜にも選ばれたほど・・当然彼女もセンスはあります。
だけど性格的な問題が・・・

自己中なんですね。強制的だし・・・

リレーのメンバーとして一致団結しなければならないのに一人浮いてて・・・
なんとかしたい！というのがチビともう一人のＲちゃんの願い。


「みんなで遊ぶことで仲良くできればいいね。」

そういって私も協力することにしましたが・・・・

だけど、見ていてやっぱり難しいなって思いました。
子ども達が気を使っても、無理に合わせようとしてもＭちゃんは
全然それに気がつかない・・

チビの気持ちは届かない・・・

結局最後まで一緒にいたけどなじまない空気のまま帰っていきました。

チビとＭちゃんが上手くいってないわけではありません。
他のメンバーとも喧嘩しているわけではありません。

Ｍちゃんの無神経な言葉と我が儘が、他の子達の我慢を越え、
受け入れる事を拒否してしまったのです。
Ｍちゃんの変なプライドが彼女自身を寂しくさせてる・・・

「微妙だなぁ～・・・」

チビは溜息をつきます。

「あのさ・・大将と話していたんだけど、Ｍちゃんが自分で気がつかないと
無理だよ。わかってないもん・・このままだと余計溝は深まるんじゃない？」

「うん・・なるべく一人にしないようにはしてるんだけど、私は長距離組だから練習の時は別々じゃない？なんかＭ、一人で離れていったりもするんだよね・・・どうにかならないかな・・・」

「いつか機会があったらＭちゃんに話そうか？」

「わかればいいけどね・・・」

中学生・・多感な時期です。
Ｍちゃんと姉ちゃんを重ねて見ていました。
姉ちゃんにもＭちゃんに似ていたところがあったから・・・

「寂しい」と気がついてもそれが自分が原因だと感じるかどうか・・・

見た目は仲良しでも中身がこれでは・・・
親はわかっていないのが実状で・・・ずれてる(^0^;)

楽しく過ごした１日だったみたいだけれど、最後までチビの心は晴れなかったのでした。