その日の気分　Vol 2

先月、１０年ぶりの高校の同窓会があり、悪友二人の

「あんた！休み取りなよ！行くからね！」（ほぼ強制）

の再三のメールでの誘いもあり、連休取って実家に帰ってきました。
アクセスの悪い田舎故、母が途中まで迎えに来てくれたのはいいのですが・・・

歩けない・・・

「どうしたわけ？」
「足が痛くて」
「んで？何時に家を出たの？」
「４時（１６時）頃」

家から最寄りの駅まで１時間ほど
私が汽車を降りたのは20時・・・

「なにやってんの！！」

私の怒り爆発

歩こうとする母をしかりつけ、すぐに車を取りに行き・・・・

「ったく！痛風でしょ。」
「くるときはそうでもなかったんだよ」
「バカじゃないの！無理してくること無いでしょ！あのさ・・ずっと歩いてたらね・・・」

そこまで話して後はやめました。
話してもわからん

家に着いてから、足を見たら、浮腫んでるわ腫れてるわ・・・
肩も背中もバンバンだわ・・・かなり無理してた模様

マッサージして湿布して・・・・

「こんなになるまでなにやってるの！！」

爆発治まらず・・・
だけど・・・いつもなら大喧嘩になるのにとんでもなく素直な母・・・

大嫌いで、大嫌いで・・・ずっとずっと好きにはなれなかった母
でも、血のつながりが、見捨てることも完全に切ることも出来なかった。

だけど・・・この歳になって理解が出来るようになったこともある。
母がどうしようもなく弱い人だって事を・・・
仕事は出来るけれど、家庭を顧みることの出来ない父に縋ることしか出来なかった事実を・・・

母の精神状態は普通ではなく、もはや、病んでいると思う。
だけど、そうなってしまった原因の一つは父であるということを父は理解していない。
口ではわかっているような事を言っているけれど・・・・

父に縋って必要以上に寂しい思いもつらい思いも自ら招いてしまった母も悪い
母にすべてを任せて自分勝手な生き方をした父も悪い
両方悪い

だけど・・・女として、母親として、母のつらさは理解できる歳になった。
弟たちには決して理解出来ない・・・・

父と母の歩み寄りはもはや期待は出来ない。

「ねぇ・・・私たちの事を思ってくれているのなら、母さんが諦めないと・・・父さんだって長くはないんだよ」
「だって、情けなくて腹が立って」

何度話しても同じ・・・・父も分からず屋・・・相変わらず自分勝手
実家にいる間私に怒鳴られること頻繁にあり・・・

父の癌も着実に進行している。
それはわかる・・・だけど、優しくしてやりたく無いほど自分勝手・・・・

「どうせ俺は死ぬんだ。のたれ死にするから」

その言葉に私はブチ切れ

「勝手に死ねや！んじゃ、命根性汚く薬なんか飲む必要ないし、病院にも行くこと無い！
私たちや孫たちの気持ちも考えないで、好き勝手なこと言ってんじゃねぇ！」

父無言・・・・ったく！
そんなこと言ってオロオロする娘じゃないわ！バカ！

小さくなった父。
私に怒鳴られても反抗一つしない母

実家を後にする日・・・
痛風の痛みも落ち着き、背中の張りもなくなった母

「ちゃんと病院行きなさいよ。すぐにこれないんだからね」

ぶっきらぼうに言う私に

「うんうん行くね」

と気持ち悪いほど素直な母。

「父さん、無理しないんだよ。わかってるよね？」
「はい」

これまた素直な父

人の親の面倒なんか見てる場合じゃないわと思った瞬間・・・・

弟の嫁がこっそり私に言いました

「いやぁ～ビックリです。婆ちゃんも爺ちゃんも、お姉さんには文句一つ言わないんですね」
「そりゃあ死に水取るのは私だもん（笑）負けてられないでしょ。あの二人には（爆）」

笑って答えたけれど、二人を残して戻ってくるのは辛かった・・・
恨んでも、嫌いでも、親なんですね・・・・