就職セミナーのレジュメ履歴書・面接での自己PRの方法 ※以下は私がハローワークで行っている転職者向けセミナーのレジュメです。要点のみですが、ご参考までに。ご不明な点がございましたら、いつでもメールでお問い合わせください。 1)就職を成功させるには、何が必要だろう ・成功の条件とは? ・私にとって必要なもの ・どうすれば必要なものを準備できるか ・不利な条件をどのように克服すればよいだろうか 2)3つのスキルを身に付けよう ①ソーシャルスキル ・社会人としての常識 ・責任感 ・プロ意識(言い訳をつくらない) ②ヒューマンスキル ・協調的・共感的態度 ・受容的態度 ・適応力 ・成長力(目的達成能力) ③プロフェッショナルスキル ・資格・技能 ・実務経験 ・コアコンピタンス(競争力になる最も得意なこと) ・エンプロイアビリティ(貢献能力) 3)自分に合う資格(プロフェショナルスキル)の選び方 ①資格の「常識」を疑え □資格がないと就職に不利だ……ならば、資格さえ取れば安心か? □みんなが持っている資格は取りたい……みんなが持っている資格では競争に勝てない □履歴書の資格欄を埋めないと不安……資格は数よりも「合目的性」 □楽して有利な資格を取りたい……そんなウマイ話はない。資格商法のカモ □資格さえあればいつでも再就職できる……「ペーパードライバー」は通用しない □いわゆる「有望資格」を取りたい……自分に合わない資格では役に立たない ②自分に合う資格を見つけよう ◆自分の内側を見る 興味(何が好きか) 適性・能力(何ができるか、できそうか) 情報(資格・職種情報、求人情報) 価値観(仕事のやりがい、職業観) ◆自分の外側を見る(時代の方向性) 少子高齢化 情報化(IT革命) 国際化 環境問題 ◆資格の正体を知る ○国家資格 ・業務独占資格 ・名称独占資格 ・必置資格 ○民間資格 ・大臣認定資格(※) ・官庁が認定する団体の資格 ・日本商工会議所の資格 ・その他、企業や無認可の団体が認定する資格 ※規制緩和の一環で、大臣認定は今後、なくなる見込み ◆まとめ 「やってみたい仕事=やれそうな仕事=就職できそうな仕事」にする方法を考えよう 自分自身と現実をよく見つめて、 「やりがいのある仕事=求人のある仕事=長続きする仕事」にする方法を考えよう 4)資格の調べ方 ①資格情報を集め、整理する 準備段階(取得方法、教育機関の情報、就職可能性、取得までに必要な期間) 試験情報(受験資格、試験科目、試験日程、難易度) 就職情報(就業形態、就業のバックアップ、先輩のネットワーク、業界・企業情報) ②資格情報の情報源 ・試験実施団体のホームページ ・スクールのホームページ、受講パンフレット ・資格ガイドブック ・資格情報雑誌 「仕事の教室」「ケイコとマナブ」 ③資格商法に要注意 「近い将来、国家資格になります」 「特別に選ばれたあなたにだけ、この情報をお教えします」 「この資格を身に付ければ、必ず高収入が得られます」 「この資格講座は国から給付金が出ます」(全員に出るとは限らない) 「このノートパソコンと講座のセットで学んだ後、認定試験の成績によってSOHOの仕事をご紹介します」 ④キャリアカウンセリング情報源 ●サンプラザ相談センター(℡03-3388-1151) JR・地下鉄東西線 中野駅北口中野サンプラザ9F 電話および面接による相談。5万件の職業情報を集めた資料コーナー 相談受付/平日12時~18時30分、日・祝12時~16時 資料コーナー/平日12時~19時30分、日・祝12時~17時 ●財団法人21世紀職業財団 http://www.jiwe.or.jp/ 「再就職希望登録者支援事業」 ・自己啓発促進割引券の発行(入学金と受講料の合計金額(限度額25万円)の2割、新規・成長分野に関する指定講座においては5割の割引券) ・交流会やセミナーへの参加 ・個別就職相談 5)資格の取り方 ①勉強方法 ・スクール、通信講座、独学のメリットとデメリット ・技術専門校の活用 ・21世紀職業財団「指定教育訓練割引券」 ②なぜ、何のために取るのか ・「取りたい」と決断したら絶対に取る(そうでないと時間とお金の無駄遣い) ・目的意識を明確にしよう ・ダブルライセンス ・ステップアップ 6)資格の生かし方 ①履歴書に書くときの注意点 ・志望職種に関連のあるものを書く ・直近の取得資格こそ重要 ・「ペーパードライバー」は再訓練が必要 ・資格欄に書けるものがないときは ② 面接でアピールするときの注意点 ・「資格があっても実務経験がなければ使えない」と言われたら ・「たくさん資格を持っているのはいいが、キミは一体、何をやりたいの?」と言われたら ・取得した事実よりも、取得目的、今後の生かし方のプランのほうが重要 ③ キャリアプランと資格 ・資格は「取り続ける」ことに価値がある(成長の道しるべ) ・5年後、10年後を踏まえて、取得方法や生かし方を考える 7)履歴書・職務経歴書で自己PRする ①履歴書の書き方の基本 【履歴書とは】 ・履歴書は筆記試験である(減点方式の一般常識テスト+加点方式作文テスト) ・履歴書は過去ばかりでなく、未来の可能性をアピールするもの ・履歴書以外にも職務経歴書や自己PR書も作ろう ・履歴書は「読んでいただくもの」である 【書き方の基本ルール】 ・履歴書にウソを書いてはいけない(が、自分に不利になることは書かなくていい) ・履歴書用紙は自分に合うものを選ぶ ・筆記用具は黒の万年筆がベスト ・ワープロ、コピーは不可 ・文字はていねいに、心をこめて書く。間違えたら最初から全部書き直す ・修正液は絶対に不可 ・履歴書に貼る写真は、なるべく写真館で撮影してもらおう ・職歴は社名、業務内容、担当した仕事の範囲・専門分野を明確に ・空白のスペースはできるだけ少なくする。たくさん書いて積極的に自己PRしよう ・志望動機、入社後の希望は力を入れて書こう。ここで印象点を稼げる! ・資格欄は絶対に空白のままではダメだ ・待遇に関する希望を書くときは「ギブ・アンド・テイク」のバランスを考えよう 【かしこい書き方】 ・タテ、ヨコをそろえて書くのが字をきれいに見せるコツ ・丸文字は厳禁。漢字のハネ、トメに注意 ・趣味は詳しく。面接での話題づくりに役立つ ・「学歴」「職歴」「研修歴など」+「PTA・地域活動など」の3~4部構成で ・志望動機欄や本人希望記入欄は「……で御社に貢献したいと思います」がキーワード ②職務経歴書の書き方の基本 【履歴書との違い】 ・履歴書の職歴よりも詳しく、しかも簡潔に (データの羅列ではなく、職歴のダイジェスト版) ・アピールしたい部分は詳しく、そうでもない部分は「サラリと」 ・私の広告文、自己PR書である ・書きたいこと(得意分野、著しい業績、将来の希望、自己PR)を強調して、自分らしさが表れるように書く 【見出しの活用】 ・大見出し……入社(就職・転職)、異動、昇進、仕事の変化などの節目 ・小見出し……担当した仕事の内容について、範囲がわかるように箇条書きで示す ・本文…………「です、ます」調でメッセージ的に書く 仕事の業績を数値や質で表す 上司の評価や表彰歴を書いて高い職務遂行能力をアピール 研修歴や資格取得歴を書き、自己啓発熱心なことをアピール 扱えるパソコンソフトの種類を書き、技術力をアピール 「職務経歴」」のブロックのほか、「志望動機」「研修歴」「取得資格」などもOK時系列で新しい順に書く 【用紙サイズ、筆記用具】 ・ワープロソフトを使って書くのが原則 ・用紙はA4サイズで、多くても3枚程度にまとめる ・手書きの場合はヨコ書きの事務用箋に黒の万年筆で 8)面接で自己PRする ①必ず出る質問 ・志望動機 ・自己PR ・退職理由 ・これまでに経験した仕事 ・入社後の抱負 ②履歴書の「弱点」を問われる ・転職回数の多さ ・ブランクの長さ ・資格を取らなかった理由 ・趣味を詳しく書いていないとき ③こんな質問も出る 「今日は会社までどのようにして来られましたか」 「今朝の新聞記事で印象に残ったのは何ですか」 「パソコンはできますか」 「この業界を選んだ理由を教えてください」 「将来の夢を聞かせてください」 「再就職することにご家族は賛成ですか」 「休日はどのように過ごされますか」 「健康管理のために何かしていますか」 「急に休まれると困るのですが、お子さんが急病になったとき対応は考えていますか」 「残業はできますか」 ④逆質問で会社への関心度の高さ、仕事への意欲の強さをアピール ⑤給料、勤務時間、休日などの待遇面をどうやって質問するか ★練習してみよう! ①志望動機の表現法 (過去の職務経験or資格取得歴or社会貢献活動)を生かして、 (入社後の抱負)というように、御社に貢献したいと思います。 ②自己PRの表現法 私の長所は(長所を表す言葉)だと思います。 なぜなら、(過去の上司や身近な人の評価orエピソード)だからです。 この長所を(入社後の抱負)というように仕事に生かしたいと思います。 ※ヒント 長所が見つからないときは、短所を裏返して考えてみよう(リフレーム) 9)まとめ ①生きる意味の追究 自分にとっての幸せ、生きがいとは何か ②働く意味の追究 自分にとっての仕事のやりがいは何か。何のために働くか ③キャリアプラン 短期目標(いつから、何を、どこで、どんなふうに) 長期目標(5年後、10年後、節目年齢ごとのプラン) ④手段・方法 資格取得、履歴書・職務経歴書・面接での自己PR ソーシャルスキル、ヒューマンスキル、プロフエッショナルスキルの修得 いちばん大切なのは、自分にとっての生きる意味を明確にすること。次に働く意味を追究してみる。そうすれば、キャリアプランが見えてくる。ここまで考えを深めて初めて、資格取得や履歴書の書き方といったハウツウ(手段・方法)が生きてくる。手段・方法だけ身に付けても、就職を成功させて幸せになることはできない。 |