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ライフキャリア総研★主筆の部屋

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2004年03月03日
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 時間と仕事、お金の関係について、考えさせられました。週労働時間が80~90時間だったというモーレツ社員2人にインタビューする機会があったのです。

 うち1人は、うつ病の1歩手前というか皮1枚手前の精神状態に陥り、自律神経失調症になって会社を辞め、いまはほとんど残業のない会社に移り、自由時間には趣味や地域でのボランティア活動を満喫しています。

 彼は、時間の有効活用という言葉を何度も繰り返しました。残業によって自由時間を「殺す」ことは、人生を縮めることに他ならないと。

 たとえば、週80時間働いていた人が、ノー残業で週40時間の職場へ移ったとすると、1カ月あたり160時間もトクをする計算になりますね。1年間では1920時間。つまり、年間80日=2カ月と20日間!もトクをするのです。

 一生に働く年数を40年間とすると、8年以上もトクをする計算になります。

 残業、残業のモーレツ社員と、残業せずに自由時間を満喫した人とでは、人生に8年以上のギャップがある! 衝撃のデータですね。

 あなたは、マネー・リッチとタイム・リッチ、どちらの生活がいいでしょうか。

 一番いいのは、自由に使える時間がたくさんあり(タイム・リッチ)、仕事で稼げるお金もたくさんある(マネー・リッチ)ことですが、そんな人は本当にごくわずかでしょう。小泉首相の給料だって、成功している大企業の社長には及ばないし、気の休まるヒマのないのハードスケジュールですね。

 多いのは、タイム・プワー&マネー・リッチの「働きバチ」あるいは「仕事中毒人間」タイプでしょう。お金は「リッチ」というほどでもないけれど、まあ、食べるには困らない。こんな時代ですから、年収500万円以上あれば、リッチと言ってもいいでしょうね。

 独身の場合は忙し過ぎて自由時間がないため、お金を使うヒマがないという人も、とくに優秀な専門職には多いようです。

「子どもに顔を忘れられそうだ」とボヤくお父さんたちは、そこそこの収入を得ていてもリッチ感とはほど遠いかもしれません。毎晩残業で遅くなり、それでも早起きして、郊外のマイホームから1時間以上かけて通勤する毎日。サイフのヒモは奥さんにしっかりと握られていて、自分はお小遣いをいただく身分とは……。

「タイム・リッチ&マネー・プワー」は、私のような自由業や、パートタイムなど時間に融通のきく働き方をしている人に多いタイプですね。「年収300万円で暮らす」ハウツウ本もがくさん出ていますから、まあ、そんなに焦ることないか^^;)

 一番ヒサンなのは、「タイム・プワー&マネー・プワー」な人たちでしょう。自助努力にも限度があるので、他の人の支えも必要になってきます。

 こうやって、お金と自由時間の関係を考えてみると、人生、お金はソコソコでいいから、自由に使える時間がたっぷりあったほうがいい……と、私は考えてしまうのですが、どんなものでしょうね。

 時間は上手に使えば、自分の能力向上にもつながり、それが将来のマネー・リッチの道へ通じるのではないかという希望が生まれます。

 ところが、いくらお金をもらっても、自由に使える時間が足りなければ、疲れを癒し、明日への活力を養う「再生産」を行う余裕もなければ、未来への投資も行えない。時間の経済学の見地からすれば、つねに現金取引の自転車操業のような状態が続くわけです。そりゃ、大変だ。

 そればかりか、「子どもに顔を忘れられる」ような状態が続けば、子どもの成長に悪い影響も出てくるでしょう。

 どんなふうに働こうと個人の自由ですが、個人の働き方は、間違いなく周囲に影響を及ぼします。健全でない働き方をする人が増えれば、その組織全体も健全ではなくなり、それが国家全体に及ぶ場合もある。過労死、過労自殺、家族崩壊、ストレスが引き起こす反社会的行動、公共の場所でのモラルハザード……。

 逆に見れば、個人が働き方を変えれば、社会が変わるということではないでしょうか。





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最終更新日  2004年03月03日 12時15分47秒



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