つれつれ

2007/02/26(月)00:41

ヒロミさんのこと

芸風リセット(9)

「ねえ」 呼びかけるとヒロミさんはテレビを見たまま「うーん?」と答えた。少し寒い日曜日の午後である。 「私たちって似てるんだって」 興味なさそうなヒロミさんに構わず話を続ける。ずいぶん前にナガイくんに言われたんだけど。 「ふーん」 だめだ。いっしょに暮らし始めてわかったのだが、ヒロミさんはけっこうテレビ好きだ。見始めると何時間でも、こうやってテレビと向かい合っている。そんな時は何を言ったって、全然覚えていないのだ。 仕方なく、私はヒロミさんの横で爪を切った。ぱちん、ぱちんと。それから洗濯ものをベランダに干した。なんだか口さみしくなったので、コンビニに行き、アイスクリームを買ってきて、食べた(もちろん、ヒロミさんの分も買ってきた。「いる?」って聞いてもなんにも答えなかったから、ひとりで食べた)。食べ終わったら寒くなったので、お茶をいれて飲んだ(こんどは「いる?」って聞かなかった)。一息ついて見ると、こたつの上にアイスクリームのふたがそのままになっている。ごみ箱に捨てよう、と手をのばしたとたんにヒロミさんが言った。 「そういえば、ナガイくんって、女の子みたいだったね」 アイス食べる?と聞くと、ヒロミさんは、え、そんなのあるの?とうれしそうな顔をした。 now I'm reading "Hazuki-san no koto" written by Hiromi Kawakami. before, Mr. Nagai(my co-worker) said "You resemble Hiromi Kawakami in atmosphere". I like her works. so I tried to imitate her style of writing. but it is not so easy.

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