英坊日記

2016/03/03(木)20:50

高岡探訪 (202)みやびな家持夫婦像

この度「高岡ロータリークラブ」は同クラブの記念事業の一還として、越中国守を務めた万葉歌人の大伴家持と妻、坂上大嬢の像を高岡市に寄贈しました。像は同市伏木にある「市万葉歴史館前」に設置されて、3月1日に贈呈式と除幕式が行われました。像は家持と大嬢(いらつめ)が見つめあう立姿で、二上山をイメージした歌碑には、夫婦で春を過ごす喜びを表した家持の歌が刻まれています。像の材質は青銅で大きさも当時としてはの等身大のようですよ。(着色も珍しいですね)      歌は・・春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出(い)で立つ娘子」 巻19・4139以後は添え書きを転記しますと、「春の苑」は漢語「春苑」の訓読語で、「万葉集」の中唯一例です。「にほう」は色が美しく照り映えるの意味です。「下照る道」は桃の花が咲いていて樹の下までも紅色に明るむ道という意味で、そこに華やかな若い娘子(おやこ)が出てただずんでいるのです。(歴史館長書)            「 市万葉歴史館 」      平成2年に高岡市制100周年を記念する事業の一環として越中国守「大伴家持」ゆかりの万葉集の歴史館です。企画展示以外にも万葉集関連図書・上代文学関連の5万件にも及ぶ図書や論文(全国的にも稀有)が公開されています。      図書館の内の一部です。これらの図書は収集していた故人からの寄贈本や全国の研究者の論文・購入本から成っているのです。利用は「無料」で利用者は全国から来られるようですよ。       「 企画展示の一部 」夫婦の衣態の像      衣装の生地も色も着付けも資料を忠実に複製したとかです。又館の周囲には万葉集に関わりのある植物が植えられた「四季の庭」があり万葉時代を彷彿させていますよ。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る