背中と焚き火と、絵の時間【とむりた23㎡】
前回に続いて、二人のキャンプストーリーをお届けします。だけど今回はちょっとだけ視点を変えて。使用したストーブは「ソロストーブ・キャンプファイヤー」。煙が出にくく、初心者にも優しい設計。現在このサイズは売り切れでした。こちらを参考にソロストーブ メサ XLサイズ感と重さはほぼ一緒ぐらい。火おこしから食材を焼くところまで、一通り一人で頑張るTomさん。写真のストーブは「ソロストーブ・キャンプファイヤー」。今回が初卸し。煙が出にくいのが優秀で、ちょっと感動。Tomさんの着火スタイルは、迷いなしのガスバーナー派。性格が出てて面白い。忘れ物も、もちろんありました。チェアーは持ってきたのに、なぜかテーブルを忘れるという凡ミス。仕方なく、シートに直に座ってチリチリと肉を焼くという、新しいキャンプスタイルが誕生しました。ただ、ストーブの幅に対して焼き網が大きく、火にかけられるスペースが限られていて、「ミニマムすぎると効率が落ちるんだなぁ」としみじみ実感。軽さとコンパクトさを追求して選んだ道具たちも、使い勝手とのバランスを見直すいい機会になりました。でもそんな悪戦苦闘も、Tomさんの背中を見ていると、どこか愛おしくて。気づけば、旅道具の中から水彩セットを取り出していました。今回の絵は、こんな道具で描いています:・ノート:トラベラーズノート(パスポートサイズ)・パレット:無印良品のポリプロピレンピルケース(Lサイズ)に絵の具を詰めたもの・筆:ステッドラーのウォーターブラシ(水を入れて使うタイプ)絵の具には霧吹きをかけて、色がふわっと溶けるのを待つ。焚き火のパチパチ音だけの静かな時間。自然のなかで描くというだけで、特別なことをしているような気がしました。「明日の朝は目玉焼きを焼こうね」そんな会話をしていたのに、卵を忘れてしまってTomさんはショック気味。でも、その不慣れさも含めて、思い出深いキャンプになりました。完璧じゃない時間が、なんだかいちばん、心に残る。そんなキャンプでした。そして、心に残ったその瞬間を、私は筆で残してみました。