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テーマ:今日の出来事(292564)
カテゴリ:日々あれこれ♪
今朝は8時から自治会の共同作業がありました。 農業用水路の藻葉取り作業です。 昔と言っても、ほんのちょっと前のこと。 おじいちゃんの世代はこの農業地帯である出雲平野でせっせと稲作に励みました。 戦後の食糧難もあって、どんどんと稲作は奨励されました。 でもしばらくすると、海外の安い米や野菜がたくさん入ってきて、日本の農業は保護下に入りました。 そうしないととても価格競争でははりあっていけなかったからです。 僕は将来、親父の後をついで、花を育てる園芸農業を選択しなければならなかったので、大学も農学部に進みました。 大学時代、「稲作はこれからも政府の保護下でいいのか」という議論がなされました。 僕はどうという意見ももっていませんでしたので、その議論を遠巻きに見つめつつ、自分のふるさとが減反でどんどん様変わりしていく風景を驚きの目で眺めるだけでした。 今、僕らの町は「営農組合」というものが出来、稲作だけでは到底生活できない、兼業農家の田んぼを集めて組合で運営していこうということになりました。 そのおかげで、田んぼの周りにはヒマワリや、大豆、麦、荒地といったいろいろなものがうわるようになりました。 さて、今日の農業用水路の藻葉取り作業。 昔、稲作がさかんだったほんのちょっと前。 用水路は田んぼにとって命です。 川の流れをせき止めないよう、川に生える藻を除く作業は個々の農家に任せられていました。 今では、それも年に2回の共同作業になってしまいました。 でも、そのころの文化というのはいまだに生きています。 自分ちの田んぼのそばの藻葉は作業前に、みなさんきちんと除かれるんです。 はじめ、作業がちゃんとくまれているのに、なんで先にやってしまうんだろうと不思議でなりませんでしたが、こうやって文化というものは受け継がれていくのだなぁと思うようにもなりました。 というわけで、前日自分の土地の周りの用水路は藻葉取りを済ませました。 おかげで今日はみなさん、やることもなく、早い時間に解散となりました。 司馬遼太郎は「文明は誰でも享受できるものであるが、文化はその土地に住むものが大切にはぐぐむものである、ただそれ以外の人が見ると不思議に思えることがある」といったようなことをおっしゃっていました。 僕も文化についてちょっとは考えれるようになったということなのでしょうか (^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.09.02 20:13:54
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