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カテゴリ:アメリカ文化を考える
去年の7月、アメリカに来て初めて「フレンズ」を見始めた。
存在は聞いたことがあったが、一度も見たことはなかった。 始めは生きた英語を学ぶためという気持ちで見ていたが、気付いたら毎日ビデオでタイマー録画するほどの虜になっていた。 6人の若者が織り成す友情と愛と笑いの物語。 本放送が終了した今も、FOXで月~金の午後7時と11時からの再放送、NBCで木曜の午後8時からの再放送が流れる。 この再放送のオンパレードにより、同じエピソードを何回も見てきたが、たまに見たことのない回を発見する。 アメリカ人も本当にフレンズ好きが多い。 しかし、このロングランの人気番組で成功を納めた俳優達にも問題が生まれてくる。 それは、「この番組で演じたキャラクターを越えることができるのか?」という壁である。 今日テレビで映画を観た。 「The Pallbearer」 (1996)というDavid Schwimmer(ロス役の俳優)主演の映画である。 う~ん、やっぱりロスが抜けない・・・。 だいぶ前になるが、やはりテレビで違う映画を観た。 「Three to Tango」 (1999) Matthew Perry(チャンドラー役の俳優)が主演であったが、役柄の性格が多分にチャンドラーにかぶる。 最近DVDで観たのが「Along Came Polly」 (2004) レイチェル役のJennifer Anistonがヒロインのラブコメディ。レイチェルとは違ったラフな役柄を演じていたが、どうもしっくりこない・・・。 これらの状況を鑑みて、1人の不遇な俳優を思い出す。 ジョニー・ワイズミュラー 1924年のパリオリンピック、1928年のアムステルダムオリンピックの水泳自由形で金メダルを獲得した彼は、鳴り物入りで映画の世界に入り、「TARZAN, THE APE MAN」(1932)で一世を風靡する。 その後、計11本のターザン映画に主演するほどに。 しかし、それが俳優としての命取りであった。 ターザン以外の役を演じられないのだ。 それは彼がターザン役をそれほどまでに好演してきたこと、視聴者もターザン=ワイズミュラーというイメージを構築してしまったことが原因であろう。 果たしてフレンズの6人は数多くの役柄をこなせる俳優に脱皮できるのであろうか。 これからに期待したい。 我々一般人にも同様のことが言えるのではないだろうか。 専門性を磨き、「○○と言えばこの人」と人に覚えてもらうことは大切である。 その一方で、「この人は○○しかできないから」と思われてはだめだ。 掘り下げながらも広げていく。 意識していきたいことである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004/08/02 08:04:51 AM
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