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よしなしご利根

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カテゴリ:おべんきょう
昼ご飯を妻と、国際機関にお勤めのKさん、Mさん、そしてYさんとご一緒した。

円卓を駆使しながら中華料理のシェアを楽しむ。

国際機関の重要ポストの後継者についての話題から最近流行のブログの持つ社会への影響力まで多岐に渡り話は盛り上がった。

Mさん、お誘いありがとうございました。

ランチ会、ぜひ継続していきましょう!


その後、授業開始までの時間を図書館で過ごす。

ソファにかけながら予習のリーディングを。

いい時間になり部屋を出ようとするとイタリア人のクラスメイトJを見かける。



J:「よう!お前がそこでエクササイズしてるの見たぜ!」



居眠りで左右に振り子運動をしているのを見られたようだ(笑)。




今日の「Health Economics」の授業では、医療産業における価格の弾力性(Price Elasticity)やスケールメリット(Economies of Scale)などについて学んだ。


価格の弾力性とは、価格設定の上下がいかに需要(Demand)に変化を与えるかの指標である。

車のガソリンなど、多少高くなっても買い続けざるを得ない必需品の弾力性は低い(=値上げが大幅な需要の低下を引き起こさず、売り手が全体として得をする)。

一方で、映画代など娯楽に関わるものや贅沢品の弾力性は高い(=値上げが著しい需要の低下につながり、売り手にとっては全体として損となる)。



医療の世界に当てはめると、レントゲン撮影や手術時の麻酔などの価格は弾力性が低い(というか、我々には選択の余地がないような・・・・)

対して、整形手術などの贅沢品(?)の弾力性は高い。


それにしても、緊急で病院に運ばれて「麻酔が高すぎるからここでの手術は遠慮します」なんて言えないもんなあ(苦笑)


経済理論に従った自由な価格の決定を阻む規制の存在理由がこんなところにもあるのかもしれないと思った。




今日学んだもう1つの柱はスケールメリット(Economies of Scale)。

規模の大きさがコストの低下につながり有利になるという理論である。

1日10個のパンを製造する工場Aと100個を製造する工場Bを比較した時、製造1個につきかかるコストに差が出るということである。

1個ごとにかかる流動費(Variable Cost = Marginal Cost)とともにかかる個数を問わない固定費(Fixed Cost)の存在のためである。

このスケールメリットについては実は先学期にプレゼンテーションを行っていた。
(過去日記参照:2004-11-13(土) - 『教授からのツッコミ:「ある症例の手術取り扱い数の多さが病院規模の大きさを示すとは限らないよ」:スケールメリットとスペシャライゼーション』


あの時、D教授から受けたツッコミの意味を今日の授業で改めて理解した。

病院においてスケールメリットが発揮されるのはベッド数という外見上の単なる規模が大きいときではなく、ある特定の手術の症例数という実績が豊富な時である。

もちろん、多くの手術をこなすための規模は必要ということになるのだが、実際の手術無しにはコストの効率化は達成されない。

例えば、内科・外科・整形外科という3つの診療科目を持つベッド数300床の病院Aと診療科目が外科しかないベッド数100床の病院B。

一見すると病院Aの方がスケールメリットを持っていそうだが、A・Bともに共通する症例の外科手術数を比べたときBの方が圧倒的に多ければ、スケールメリットはBに傾く。


さらなる利点としてスケールメリットが質の向上(Quality of Scale)を引き起こすということをE教授は強調していた。

ある症例に対して手術数の多い病院は少ない病院に比べて圧倒的に死亡率が低い(=成功率が高い)という結果が出ているのだ。

これは「Practice makes perfect」(習うより慣れよ)を表しているのかもしれない。

規模の拡大と専門化(Specialization)の組み合わせが威力を発揮するということなのだろう。




日本で大病院に患者が集まる理由は「大きければ信用できる」という期待から由来しているのだろう。

しかし、単に大きければよいのではなく、どの分野に強みをもった大きさなのかの把握が大切なのである。

情報の非対称性において、つまり受け手が満足な情報を得ることのできない現況ではこのリサーチが我々には難しいのだが・・・。



ふう、経済学って面白いけどやっぱり難しい・・・。








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Last updated  2005/02/08 03:18:36 PM
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