2006/11/14(火)01:33
見ものだった4ラウンドごとの判定発表:一方、世界チャンピオン防衛の影では・・・
ブログに書こうと思っているネタはたくさんあるのだが、たまりまくっている。
自分らしくないなー(笑)。
特に順番待ちの新聞記事の数々が・・・。
そんな順番を優に越えたのが今日のWBCバンタム級世界タイトルマッチの長谷川穂積VSヘナロ・ガルシア(メキシコ)。
試合観戦後に思わず気合いの入ったシャドーボクシングを部屋でしてしまった私の行動は、ブルース・リーの映画を観終わったばかりの人たちによるカンフーのモノマネに近いものがある(笑)。
結果としては的確なパンチを繰り出す長谷川選手が2度のダウンを奪う大差の判定勝ちだった。
それでもガルシアのこれぞメキシカンボクサーという粘り腰は立派だった。
この試合で注目されたのが判定の発表のされ方であった。
12ラウンドの試合中、4ラウンドごとにそこまでの判定が会場に発表されたのだ。
観客にとってはメリハリのある試合観戦が可能になり、選手・陣営にとってもより明確な試合運びの戦略策定ができる。
日本初のこの試みはどういう効果をもたらすのか、興味をもっていた。
果たして今日の試合では、4ラウンド終了時、8ラウンド終了時、ともに長谷川が大差で優位に立ち、その貯金を使って逃げ切った形となった。
ワンサイドな試合展開になったときしらけてしまうのではないかという懸念も、逆転KOを最後まで狙うガルシアの気迫によって最後まで飽きさせなかったと思う。
うん、なかなかいいんじゃないかな、この方式。
私を含めた元ボクサー達はラウンドごとの採点をマニアックにメモったりするので全体感をつかむことができるのだが、通常の観客・視聴者はついつい直近のラウンドの印象に引っ張られてしまう。
その点、4ラウンドごとに判定結果が出れば、試合を観ている人たちが全体感、というか蓄積感をもったまま中盤、後半に進むことができるだろう。
それにしても今日の試合、挑戦者ガルシアにとっては「後がない」ことを完璧に自覚して臨む終盤戦というのもすごいプレッシャーだったろうな~。
この方式、もっと試してもらいたい。
でも、1試合が4ラウンドのいわゆる「4回戦ボーイ」のまま引退した私には4ラウンド終了後の採点は完全な結果なので意味はないのか(苦笑)。
余談であるが、今日の試合で一番切なかったのは、長谷川の判定勝ちが決まった後、テレビ放映終了直前に聞こえた会場のアナウンスである。
「なお、この後、スーパーフェザー級4ラウンドの試合がございますので、そのまま観戦ください」
テレビ放映のある世界タイトルマッチなどで用意される「予備カード」の消化である。
複数組まれる前座の試合がKOなどで早く終わってしまった時に備え、動かせない放映開始時間までのつなぎとして念のための試合が組まれるのだ。
興行によっては、時間通り試合の数々が進行した場合には予備の名の通り幻の試合になることもある。
しかし、今日のようにメインイベントの後に試合が決行されることもあるのだ。
世界タイトルマッチという盛り上がりのピークの後、大勢の観客達が会場を去る状態で行われる4回戦ボーイ達の試合。
あ~、切ない・・・・。
勝ったにせよ、負けたにせよ、この現実をバネに頑張るんだ!!←なんとなく自分にも言い聞かせてる
何はともあれ、長谷川選手、防衛おめでとう!!