2019/11/28(木)10:10
シシャモが食卓から消える?!と名乗らない魚達
帰宅途中の車中、
聴いていたラジオから流れた情報に声を上げたウソデショ~
『来年、食卓からシシャモが姿を消すかもしれない』と話すのだ。
改めてネットで調べてみれば・・・
ノルウェーが10月、資源保護のため2年連続で禁漁とすることを決めた。
世界的に需要が拡大する中、国内在庫は半年分しかない。
来春には値上げで最高値となるか、食卓から消えかねない事態と、
業界関係者は気をもんでいる・・・(日本経済新聞2019/11/1付夕刊より抜粋)
なんて記事が上がっていた。
食い意地の張ったくろすけならずとも
台所を預かる者にとっても、飲み食い処で提供する者も、シシャモ大好きな者にとっても
聞き捨てならない話であることに違いない。
限られた金銭で生活している民(=くろすけ)にとって
無駄無く頭から骨から尻尾まで食べることができ、
カルシウムもしっかり摂れた感があるのは
イワシ・ワカサギとシシャモくらいじゃなかろうか。
おまけに季節を問わず、お腹にぷちぷちウマウマの卵も抱え、
こんなに食べ易くて、価格も安くて、
いつだって庶民の味方でいてくれたシシャモだけに
資源保護と言われれば日頃のお世話に感謝をこめて
多少の我慢は覚悟しなければならないのかもしれない。
ところで・・・
一般市民が日頃からシシャモと呼び
ソコココの店頭で販売されているその9割以上は
本物のシシャモと言われる本シシャモの代用品の魚であって
カラフトシシャモ(カペリン)と呼ばれる。
(キュウリウオというのも存在するらしい)
双方比べてみれば
学術的、生態的、市場価格もかなり違いのある魚なのだそうだ。
カラフトシシャモ=サケ目/キュウリウオ科/マロータス属
ノルウェー・カナダ・アイスランドからの輸入魚で、
カラフトシシャモの漁期は
カナダ産が6月~7月中旬、
アイスランド・ノルウェー産が2月中旬~3月中旬
一方、本物のシシャモと呼ばれる本シシャモ=サケ目/キュウリウオ科/シシャモ属
北海道の太平洋沿岸でしか生息しない貴重な魚
北海道産本シシャモの漁期は10~11月半ば
値段もカラフトシシャモが10匹で数百円
本シシャモになると10匹で単位が千円単位
オス10匹千~二千円位、メスは三千~四千円
と、言われる
もともと本シシャモの漁獲量の減少によって
輸入されるようになったカラフトシシャモが今度は、
保護しなければならない状況に陥っている。
過去も今も、この先も
貴重な本シシャモには私自身御縁は無いかもしれない。
しかし、シシャモが本物であろうとなかろうと、
美味さが別物だろうとなかろうと、
今目の前に存在する自分が喜んで食してきたカラフトシシャモが
価格が高騰したり、最悪食することも困難になってしまったら
いささか悲しいものがある。
ししゃもの南蛮漬け
年々、昔は普通に食していたものが
食卓に上がりにくくなってきている様な気がする。
値段がお高くなったということは
食べられる量が少なくなっているからなんだろう。
大好物のスルメイカが最近買えない。
以前は大きなイカ一杯100円程で買えた夢の様な時期があったけど
最近は、「こんな小さいのにこ~んなにするの?!」ってな具合で
イカのシソバター焼きはもう我が家の食卓には何年も登場していない。
海水温の変化や外国船の乱獲などの影響らしい。
シシャモのパン粉焼き
生産量が少なくなって、価格が高いとなれば
補う為の代用魚が存在するのはシシャモに限った話ではない。
知られた魚の名前、白身魚、赤魚など通称名に隠れて
影武者のように飲食店や販売店に並ぶ名前を名乗らない魚たち。
例えそれが偽者、代替品であってもその魚たちが、
またいつか環境の変化や乱獲や、元々は人間のせいで起こることの影響で
保護しなければならなくなるのは
ナンでも食い尽くしてしまう人間という生き物の
繰り返し的な悲しい行為なんだろうか?
と、柄にもなく思ってしまうくろすけであった・・・