日本アレルギー私がワーホリでここに来る前、ずっと考えていたこと。「海外にいて日本人とつるむなんて、意味無い! 絶対に外人と仲良くなってやるんだー!」 こう思う方、多いはず。 私の場合はそれが非常に強うございました。 日本食、食べたくない。高いし、ここだと不味いし。 日本語、喋りたくない。英語忘れるから。 日本の本、読みたくない。これも英語忘れる。 日本みたいな雰囲気の場所もイヤ。 特にNorth area。日本人多すぎ。大嫌い。 とにかく、「日本」から離れたくて仕方なかったんです。 今もそれは引きずり中。 だけど何だかんだ言って、こっちにいて仲良くなるのはAussieよりも留学生。 みんなどんどん帰っちゃう。 今でもメールでやりとりしたり、チャットをしたりで繋がってるけど 一緒に「いる」のは長期滞在が決まった日本人。 あれ?おかしいなあ・・・。 こんなはずじゃなかったのに。 カフェで友達と馬鹿話。 思わずみんなで大笑い。 ふと「端から見たら、ウチらどう映ってるんだろう?」という思いが頭をよぎる。 日本人としかつるまない、あるいはつるめない日本人? やだなあ、そんなの。 でも、今の私はまさしくそう。 そう言われても言い返せないかも。 どうしたらいいのかなあ・・・。 ---------------------------------------------------------------- 今の自分は「日本」が嫌い。 正確には「典型的なダメダメ日本人」がいや。 英語が苦手。 人見知りする。 分かんないのに笑ってる。 適当に答えて困ってる。 日本人とよくつるむ。 すごく、住んでる世界が狭いのを感じる。 海外に来たのに、別に日本にいる時とそんな変わらない生活じゃん。 マイナス成長を続けていますな、こりゃ。 それでありながら、日本人は意外と好かれる。 日本食、健康的。 nobleな文化、素敵。 きちんとしていて礼儀正しい。 電化製品・車はやっぱり日本が一番。 最近弱ってるとは言え、経済や社会のシステムは整っている。 個人レベルでなく、全体としてみたときに日本の評価はすこぶる高い。 こうした事は私の生活に少なからずプラスの影響を与えている。 アジア人に対する差別がゼロでないこの国で、 日本人は明らかに優位に立っている・優遇されている印象を受ける。 果たしてそれは本当に正しいかと言われると、強く言えないのだが 少なくとも私はそう感じる。 日本の文化や国民性は、意外に捨てたモノではありません。 ----------------------------------------------------------------- じゃあ、何で私は日本がイヤなの? 街中で見かける日本人、何か嫌いだし、 買い物中とかに日本語が聞こえると思わずそっちをチェックしてしまう。 「きゃー、バリバリ日本人だー。日本食買ってるー」。蔑視してます。 飲み屋で馬鹿騒ぎしている人達なんか、もう見てらんない。 んー、すっごく嫌いと言えるの。 デモね、日本の文化はやっぱり好きなの。 日本の伝統文化、すっごく奥深くて味わい深くて、大切にしたいです。 繊細な自然とそれを反映する美術・芸術・建築・民俗。 細やかな心遣い。 それだけではありません、現代だけに目を向けても相当なモノ。 服、オサレですよ。品質いいし。(そんなとこか) どんなお店でも、店員の態度とかすばらしいと思います。 テレビなんてもうこっちに比べたら100倍は見どころ満載。CMもセンスいいです。 クラブも自分にとっては十分に楽しかった。 友人曰く美容は世界の中でも相当優れているそうです。 こっちに来て、この国は好きですが 今のところ永住しようと言う気にはなりません。 言葉の壁もありますが、例えそれが取り除かれたとしても、 今のところは日本の方が好きです、私。 ・・・なのに何故日本アレルギー??? ---------------------------------------------------------------- きっと私がアレルギーを起こしているのは「自分自身」。 日本語という殻が破れず、 日本の事が好きで、 日本人であることを捨てられないのに日本人であることを拒否しようとする。 だから日本人とつるみたくない。 なのに現実はどうしても日本人の枠から抜け出せない。 自分から一歩を踏み出せない。 そんな自分。 それが特に「日本」に対する嫌悪感として現れている、そんな気がする。 だって、自分が嫌いな自分の姿は紛れもなく 自分が思い描いていたような「ダメダメ日本人」の姿そのものだから。 日本人とつるむ事が一概に悪いとは言いません。 だって、そこからも色んな出会いが広がるし、 自分も実際色んな恩恵にあずかっているから。 どこの国の人でも、「同じ国の人」とのつながりはソコソコ大切。 困ったときは近くの隣人。さらに嬉しい近くの同国人。 でも、やっぱり自分は何か抵抗があります。 同じ国の人に頼るよりも、近くの人に 国籍など関係なく頼ることが出来たらどんなに嬉しいか。 想像してみて下さい。 nationalityなんて関係なく信頼しあえたら、どんなにそれが素敵なことか。 この国にはそれが出来る下地が整ってる。 だから自分はそれがしたい。 でも、今の自分には出来てない。 きっとそんな自分を変えられたら、 あるいは自分を受け入れることが出来たら きっと自分の「日本アレルギー」は消えていくような気がする。 いつになるかは分かりませんが。 もしかしたら、ずっと消えないのかもね。 19,1,2003 |