交通機関久しく何の更新もして無かったAustraliaの生活情報。今回は交通機関・電車の巻でございます。 みなさんご存知のように、この国はかなり巨大。 日本みたいにちっちゃくまとまってる、と言うのはなくて、 基本的に全てが大きい&粗雑です。 が、時にそれは不思議な便利さを生む事もあるわけで。 今回はそれについて説明&体験談を書きまする。 --------------------------------------------------------------------- この国で自分が一番お世話になっている交通手段、それはCityRailです。(http://www.cityrail.info/index.jsp参照の事) 最初に住んだNewtownから学校へ通ったり、 みんなでビーチに行ったり、 Blue Mountainの友達のところに遊びに行ったり、 今住んでるSt LeonardsからCityに出るのも全てCityRailを使っての事。 ちなみに路線図は http://www.cityrail.info/networkmaps/mainmap.jsp で入手可。 意外と遠くまで走ってます。 っていうか、Central StationからはCountry Linkと呼ばれる 大都市(つっても小さい)を結ぶ電車が発着してます。 砂漠を突っ切る世界最長の直線レールで有名なIndian Pacificとか、 AdelaideからAlice Springs(Ayers Rockへ行く拠点)に抜けるSpeedlinkとThe Ghanとか、 そんな電車に乗るのは全てCentralです。 が、ここで騙されちゃいけないのは、 実はCentralはSydneyで生活するに当たって、全然Centralじゃないのだ! 超フェイント。 あたいを騙そうったってそうはいかないんだからね、チクショー! ---------------------------------------------------------------------- 実は、Cityの中でもはっきり言って南端に位置するCentral。 郊外や州外に出るには拠点となるのですが、 実質的なCityの中心は、Townhall駅になります。 実は、乗換えをするにもTownhallの方がなにかと便利。 こじんまりとまとまってる(せせこましい作りしてる)ので、 あまり乗り換えで歩き回る必要が無いのです。 Cityの中はCity Circleといわれ、地下をCityRailがぐるっと1周してます。 と言っても、山手線みたいにぐるぐる回ってるわけではなく Centralを起点にした往復と言った方が正しいのですが。 郊外から電車はCityに入ってきて、Centralを出発。 Cityの中心Townhall。 ビジネス街はWynyard。 フェリー乗るならCircular Quay。 博物館とか行くならSt James。 OxfordでるならMuseum。 で、またCentralに戻り、その後郊外へ走り去って行きます。 各駅歩いて5分~10分しか離れてないので、歩いてみるのもまた一興。 反対方向に走る流れも有るけど、 実はTownhall→Museumに行くのはぐるっと一周するより歩いた方が早かったりする。 ちなみに、TownhallとMuseumのトイレはハッテントイレなのでご用心♪ --------------------------------------------------------------------- 電車はほとんど二階建て。席はBox席。 いすの背が動かせるようになっているものもあり、 進行方向に向けたり、友達と向き合って座ったりと自由です。 非常に古い型から、最新型まで車両は色々。 古いとエアコン無いので、時に死にそうになります。 全てこれは、運ねー。 時にはドアが開かなかったりする事も有るので、 そんな時は軽く蹴飛ばすか、 育ちのいいあなたは取っ手を持って力ずくで開けましょう。 よくある事です。 ンマー、不便。 電車の運行は日本と同じように 普通(All stops)、急行(Limited Stops)、特急(Express)。 値段はどれにのっても一緒。 Cityから近くても、 All Stopsしかとまらない駅は30分おきしか電車が来なかったりする。 もし住むところを決めるんだったら、 この電車の待ち時間による「時間的距離」を重視した方がいいかも。 City Circleの中の駅は、モニターが設置されてて 次に来る電車の行き先、電車の種類と止まる駅、発着予定が何分後かが一目瞭然。 これを見ている限り、自分が乗る電車を間違えるとか言う事はないはず。 自分の行きたい駅がちゃんと表示されてるか乗る前に要チェック。 チケットは、自動券売機か窓口で。 自動券売機はおつりが全て小銭で出てくるので、 無駄に$20とかで買っちゃうとエライ騒ぎ! 小銭入れで人殺し出来そうなくらい重くなります。迷惑。 オフピーク(午前九時以降と土・日・祝日)になると、 リターンチケットがものすごく割安になります。 例えば、片道$11のチケットが往復$13とか。 もう、計算の仕方がどうなってるのか分かりません。 子供料金・学割等(Consession)が有りますが、 NSW州での学割は永住券・市民権保持者のみに有効なので 普通に学生ビザの日本人が学割買うと、違反です。 けちねー、NSW。 他の州は使えるんですよ、学割。 日本みたいな定期券は、一週間有効のWeekly(自動券売機か窓口ですぐ買える)か 自分で好きに期限が決められるFlexipass。(窓口で紙を貰って記入・申請) 期間が長いほど割引率はあがります。 あと、バス・フェリー共通のTravel Passっつーのもあって、 各色ごとに行けるエリアが決まってて、どれでもこれでも乗り放題。 使う交通期間の組み合わせ(特にフェリー)によってはすんごいお得。 ---------------------------------------------------------------------- このCotyRail、日本と激しく違うところが一つ。 それは、乗り越し精算できないこと。 何気にちっちゃい駅に行くと駅員がいなかったりするので ゲートとかもなくただ改札(風味なモノ)を素通りするだけの事があり、 当然そこではチケットはノーチェック。 やろうと思えばキセル乗車ガンガンに行けるんです。 実際、してる人も沢山。 なので、見つかった時の処罰は厳しいです。 電車に乗ってると突然警官が現れて 「はい、そこから動かずに。乗車券を見せてください。」 と言い、一人一人チケットをチェック。 もし正しいチケット持って無いと その場で住所とか全て聞かれて(ID提示させられる)、罰金$100!! 払えなかったら、ご自宅までご丁寧に請求書がやって来ます。 時には逃げられないように車両の前後から同時に調べにきたり、 時には駅のゲートでご丁寧に警官が待ち受けていることも。 自分、結構遭遇してます。 日本人がよくやるのは、 語学学校通ってるからと言って学割買って違反くらうこと。 余計なとこで余計な時間とお金とられること考えたら、 チケットは正しく購入すべきですね。 ---------------------------------------------------------------------- こんなお茶目な(どんなよ)CityRailですが、 どうしても許せない事があります。 恐らく、全ての日本人が感じてる事だとは思うんですが、 とにかく時間に不正確! 少し遅れるくらいはまあ100歩譲って認めるとして(それもどーかと思うが)、 時に何の前触れもなく10分とか20分とか遅れることがある。 ひどい時は、運休。 しかも、何のアナウンスも無し。 運よくアナウンスが有ったとしても 「○時○分の電車はキャンセルです。申し訳ありません」←コンピューターの声。 と、その○時○分になっていきなりかける。 City Circleのモニターも、順調にカウントダウンしてるのに、 いきなり時間が来ると表示が消滅して 次の電車のカウントダウンを始めたりするのである。 意味ねー。 激しく意味ねー。 一度、それが連続して起こってTownhallで一時間近く待った経験あり。 キャンセルなんて前もって分かってるんだから、 モニターに出さないとか、あるいは早めにアナウンスするとかすればいいのに。 と、そんな事を怒っても、この国のアレな方々には理解出来るはずもなく。 でも、学校の先生も「CityRailって使えない」と言うくらいなのだから、 やはりダメダメなんでしょうな。 あと、自分はそこまで危険な目に会った事はありませんが、 少し郊外に行くと駅や電車そのものが危険なスペースになる事もしばしば。 駅にEmergencyのボタン(押すとマイクで助けが呼べる)があったり、 電車にもNight Safe Areaがあって、そこには常に警備員がいて 安全を見まわってくれてます。 電車の中で危険な目にあったら、 すかさずSecurityの人を探して助けを求めましょう。 ちなみに、窓側に一人で座ると 通路側に危険なのが陣取ったら逃げられないので 一人で座るんなら通路側に座るのが正解。 夜の人けの少ない電車では特に気を付けましょう。 CityRail、あまり信用しちゃいけません。 時間や正確性に信用おけない電車って、どーよ。 --------------------------------------------------------------------- 日本に比べると、はっきり言って「劣ってる」感が否めないCityRail。 ですが、何気にそれでも重要な位置を占めてまして、 うまく使うと色んな場所に行けるし、(当たり前) 身の安全も守れます。 何よりも、Sydneyの郊外はそれぞれにすんごい味がありまして、 中国人、ベトナム人、レバノン人、韓国人街など 「ここ、オーストラリアじゃねーよ!」と言いたくなる街に遭遇できます。 それぞれみんな電車で行けるとこなんで、 是非是非行ってみて下さいな。 そう言う特殊な街でなくても、 本当の快適な豪州生活はCityの中ではなく、 郊外にこそ存在しているのだよ。 目指せ!電車のプロ!! 05, 01, 2004 |