周回遅れのレンタラー。
年が明けました。 いい年になりそうです。2006年、この年も、皆様ともども、かけがえのない年にしたいものです。 どうぞ本年もよろしくお願いいたします。 この3年ばかり、映画の話題作などまったく観てませんでした。 レンタルビデオも同じくらいご無沙汰してました。 ハリーポッターもどんなお話か知らないし、ロード・オブ・ザ・リングも知りません。ラストサムライなんかは、確か昨年の映画だっただろうから、知らないと言っても恥ずかしくないのでしょうか? こんな感じだから、ほぼ3年ぶりにのぞくレンタルビデオ屋さんに、ワクワクしました。 いつの間にか、アナログビデオとDVDとの2本立てになってたんですね。 正月休みだから、ここ数年の話題作DVDを6、7本借りてきました。3年も映画にご無沙汰してたら、あれもこれも随分目移りします。今、超話題作は引っ張りダコだから、どれもふさがっています。でもこんな時、2,3周回遅れのレンタラーは得します。これは、と思うヤツも思いのままであります。 映画が好きで好きでたまらない人には申し訳ないんですが、「話題作」と言われるモノにあんまり「面白い」と言える作品は少ないようですね。これはオイラに映画を観る目がないからでもあるんでしょうがね。 「ラストサムライ」はちっとも面白くなく、ただ心に残ったのは、小雪が意外に鮮やかな「おんな」を演じていたところでした。あの映画では、小雪だけが輝いていた。・・・オヤジの目にはそう映りました。 トムハンクスとディカプリオが出てるから、これはきっとイケるぜと思ってた「キャッチミー・イフ・ユーキャン(捕れるもんなら捕ってみろ)」は、大変退屈しましたね。ひとつよかったのは、こんなセリフだけでした。「ヤンキースがなぜ強いか知ってるか?」「ミッキーマントルがいるからだろ」「いいや、あのピンストライプのユニフォームを着ているからさ」詐欺師としてのディカプリオのセリフでした。 話題作すぎて、きっとつまらんだろうと思ってた「マトリックス」・・・これは良かったです。CGや活劇はちょっと退屈しましたが、シナリオがすごくしっかりしてるなという印象を受けました。セリフの中身をよく味わうと、「おっ深いな」と思える箇所がたくさんありました。 とりわけはっと目を見張ったのは、キアヌ・リーブスの彼女役の女優、映画の中で「トリニティ」という名前でしたが、彼女はすごくよかった。 当初ハードボイルド一辺倒だった彼女でしたが、主人公に恋し始めて、その変わっていくサマがこちらにありありと伝わってきました。あの人が有名なのか無名なのか知りませんが、またあまりずば抜けた美人ではないのですが、「命がけで恋する女」の迫力が十分伝わってきました。 オヤジの前職からの経験で勘を働かすならば、あの映画のあの一定期間、まず間違いなくあの女性は、キアヌ・リーブスを真剣に恋していたように感じます。 オヤジは早速、「マトリックス」の続きの2本も追加でレンタルしました。 邦画ではタケシの作品に期待してましたが、・・・残念でした。どれも心に刺さりませんでした。 ただひとつ「血と骨」は、昭和2,30年代の風景描写が優れているなと思いました。 これから先、あの頃のイラストを描く必要があるならば、あの映画の背景からたくさん切り取れる材料があるな、そんな感じでしたね。 当初期待せず、これまた観たら案外面白かったのが「スウィングガールズ」でした。話のスジはどうってことはなかったのですが、これはスタンダードなジャズの選曲がすごくうまかったなぁと思いました。ジャズと女子高生をうまくジャストフィットさせたな、意外な穴場に目をつけたな、と思いました。 音楽を扱う作品はなんだか得だなとも思いましたね。ラストの劇的な盛り上がりを、音楽で決めることが出来ますからね。 こうやって、ツラツラと映画など語ってみると、自分にとっての「いい映画」というのがはっきり見えてまいりました。 まず「シナリオ」がダメなのは、いっぺんで嫌いになるようです。 次に気づくこと、これが重要ポイントでありました。 映画の中での「女性がいきいきと」描かれているかどうか、ここであります。 オヤジの価値観の中心に女性があることを、もののみごとに実証しています。 書いてみて自分で気づいたことでありました。 今年も女好きで行くぞーーーっ!!やったろう!!!