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自然の狩人

自然の狩人

『真理子』(5)

過ぎてしまうと、想い悩んだ事が 馬鹿らしいほど

誰でも、過ぎ日ひの出来事の中にあるのだろう 真剣に

思い悩んだ事が 振り返ると「なんで、あんなことに、深刻に

なつてしまつたのか」と」

6年生最後の夏休みを終えて、真理子は登校出来た

そして中学生に、制服を着て登校していた

そう、ごく普通に あれからもう三年も経っていた

背はクラスで一番高く 胸もブラウスの第一ボタンが

出来ない位に発達していた

体操服に着替えて、体育館での運動の時間は苦手だ

身体を動かすと 胸の脂肪が上下に揺れて

廻りの男子や男の教師の視線も、少しだけ気にかけた

そう、それにも増してプールでの競泳の水着になるのが

とても、重荷だつた

「頭が痛い」「風邪」 「生理」

あらゆる仮病をつかつて 朝の内、母に欠席理由の

届け出の書類に印を押して貰って、体育の先生に渡し 

見学者になつた 母もブールで「水着になるのが恥ずかしい

のだろう事は」理解していた 勿論大目に見ていた

もう直、高校進学、受験が来る 出切れば

都内の有名高に、と親なら少なからず願うのだろう

そう、言ってしまえば 期待以上に願望していた

ただ、口に出して言う事はなかつた

なぜなら真理子は 国語 英語 社会 そう理科と数学

以外は クラスでトツプ 学年で総合10位いないの成績を

取っていた 、部活や体育で内申が悪くなるのを

恐れているにはいるのだが

母は相変わらず 家庭の雑用と仕事を見事にこなしていた

父も決まった時間に仕事に出かけ

ほぼ同じ位の時間に帰宅、風呂に入り台所のテイブルに陣取り
ロング缶のビールを飲み 野球中継や格闘技の番組を

見て 寝床に入るのだつた 母の居ない夕飯は真理子にとって
なんとなく侘しかった 真理子は想う「父もきっと同じ思いをしているのだろう」と」

高校生の兄は、殆ど家に居ない

真理子と言葉も交わす事も以前よりは無くなった

いいや、以前よりも確実に変わっていつている

何が気に入らないのか イラつくと 真理子に向かって

「なんだょーブスが」と悪態の言葉を浴びせて来る

真理子は今小さな願いがあつた 自分だけの部屋が

欲しかった,兄と一緒の部屋でなく 自分独りの

父と母には二人が揃う日曜日に 日曜日の度に

「受験勉強に集中する為に」だから一人部屋が欲しい」の 

父と母は 「今考えているから」と」 好感触の返事

を貰っていた。




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