2007/12/04(火)23:03
33 葛城育郎
立命館からプロに入るとき日本には珍しいファイブツールプレイヤーのにおいがすごくしていて是非ともほしいなぁと思っていたけど、実際のところは箸にも棒にもかかりそうにないようなあからさまにとってもしょうがないだろうという選手をドラ1で指名してすごくガッカリしたことを覚えている。
そんな葛城が04年にトレードで阪神に移籍してきたときは、まるで数年越しの恋が実ったかのようにホントに嬉しかった。移籍当時ちょっと伸び悩んでるかなという感じはしていたけど、この移籍をきっかけに何かが変わってくれたらいいなぁ、なんにせよいい選手をオリックスはくれたもんだと思っていた。ところが、移籍初年度はそこそこ出番があったものの、優勝した05年はわずか1試合、去年はなんと一軍試合出場無しという状況に落ち込んでしまった。本人も昨オフにはクビも覚悟したらしいし、今年の葛城はまさに崖っぷちだった。桧山の故障なんかもあってなんとか開幕一軍のキップをつかんだけど、あまり芳しい結果を残すことができずに6月に無念の二軍落ち、若手の台頭なんかもあって「終わったな」という感じだった。しかし、7月に再昇格を果たししばらくはやっぱり結果がついてこなかったけど、林ちゃんが故障で離脱すると変わってスタメンで出る機会が急増してそこから勝負強いバッティングを連発するようになって虎ファンに葛城育郎の名を強烈に印象付けた。
解雇もやむなしのぎりぎりの崖っぷちから見事に生還してむしろ来季の欠かせない戦力にまで登りつめることができたのは、なにがあっても気持ちを切らさずに真摯に野球に取り組んだ結果だろう。
来季も代打やスタメン、外野に一塁とユーティリティーなプレースタイルでチームを支えてほしい評価(最大5)