2007/10/19(金)23:19
ただものではない!
特殊技能、身のこなし、目付き、気配。
ただものではない! そう思わせる雰囲気、特殊な技能というものはあるものだ。
隠していても、それと分かるほどの身体的特徴、技能というもの。
ある者は、その筋肉を見ただけで、
ある者は、すり足で歩くだけで、
ある者は、腰を落として構えただけで、ただものではないと分かる。
民俗学というのがあるけれど、そのなかにこんな記述があって、
わたしの記憶にくっきり残っている。
いわく、江戸時代の人は生涯、走ることがなかったらしい。
もちろん、泳ぐことも無かった。
いわんや、自転車にも、自動車にも乗れやしない。
ということで、走り方、泳ぎ方を知っている人は、ただものではない。
訓練を積んだ忍びの者と同じであろう。
江戸時代の絵に、両手をあげて逃げまどう人の絵を見たことがある。
なんとあれが、庶民の最もあわてて、最も早く逃げている絵である。
火事のときに、ああして両手をあげて前のめりになりながら、早歩きで逃げた、らしい。
現代には現代のただものではない人が大勢いる。
見た目は、普通の人間に見える。
しかしながら、江戸時代の走れない庶民に対する走ることのできた人のように、
現代のただのもではない人は、何かすごいはずである。
外国語を流暢に使う人かもしれないし、
人のこころを操る怪人かもしれないし、
お金に使い方に最高の技能を持った人かもしれない。
発見してみましょう、現代のただものではない人を。
見つけたら教えてくださいね。そっと。
記:とらのこども