愛♪うはぁ極楽♪レイキ生活

2007/06/19(火)18:48

イルカからの贈り物

 私は一人で水深12メートルの海にいた。  一人で潜ってはいけないことは知っていたが、腕に自信があったのでちょっと冒険してみたのだ。 潮の流れが穏やかな上に、水元手も暖かく透明だったので、これなら大丈夫と思ったのがいけなかった。  身体にけいれんが起こった時、はじめて自分がうかつだったことに気づいた。 それほどあわてはしなかったが、お腹が痛くて身体が完全に二つ折りになってしまった。 ウェイトベルトを外そうとしてみたが、身体の自由がきかず、留め金がつかめない。 動けないまま身体が沈み始めると、さすがに恐怖心がつのってきた。  時計を見ると、タンク内の空気が終わるまでわずかしか時間がなかった。 何とかしなくては行けない。お腹をマッサージしようとあせるのだが、身体を伸ばすことが出来ないので、けいれんした筋肉に手が届かなかった。  「このまま死んでたまるものか!やらなきゃいけないことがたくさんあるのに」と、私は思った。 人知れず、なもなく死んでゆくなんて嫌だ。心の中で「誰か、何か、助けて」と叫んだ。  そのとき、全く予期しないことが起こった。何かが脇の下を後ろから付いているのだ。腕はグイグイと持ち上げられる。 「しまった。サメだ!」。恐怖で心臓が凍り付き、もうダメだと思った。 ■東京譲渡会  2007/6/24(日) 開催 ☆子猫186頭、犬23頭が里親さんを待っています ★支援物資も募集しています  そのとき、視界に飛び込んで来たのは、目だった。想像も出来ないほどすばらしい眼差し。 確かに微笑を浮かべたその目は、大きなイルカのそれだった。私は自分が助かったことを知った。  イルカは、私の脇の下を背びれで軽くつついて私の腕を自分の背中に乗せた。 イルカに抱きつくと、心の底からホットして、身体中の力が抜けた。イルカが私に大丈夫だよと言ってくれているのを感じた。  水面に向かってあがっていく内に腹部のけいれんはおさまり、私は安心感に満たされた。 イルカは身も心も癒やしてくれたのだ。  水面に出ると、イルカは私を岸辺までひっぱっていってくれた。あまり浅いところまで来たので、岸に乗り上げるのではないかと心配で、私はイルカを沖の方に少し押し戻した。 イルカはそこからしばらくこちらを見ていた。私が大丈夫かどうかを確かめようとしていたのだろう。  私はまるで新しい生命を与えられたような感じがした。ウェイトベルトと酸素タンクを外し、真っ裸になっているかの居る海に戻った。 身も心もとても軽く自由で生命力に満ちあふれ、このまま太陽と海と遊んでいたかった。  イルカは再び私を沖に連れ出し、一緒にたわむれた。そこにはたくさんのイルカがいた。  しばらくして、イルカは私を岸に連れて帰った。私はへとへとに疲れていた。イルカは浅瀬にいる私の無事を確かめると、横向きになり、その片方の目で私の目をじっと見つめた。 私たちは、そのまま時が経つのも忘れて互いに見つめ合った。ただうっとりとイルカの目を見つめ続けていると、過去からの色々な想いが次々と胸をよぎっては消えていった。  イルカは一度だけ鳴くと、入り江を出て仲間の元に戻った。それから、イルカたちは皆どこかへ去っていった。 こころのチキンスープ(1)より こころのチキンスープ キャンペーンの詳細はこちら ↑応募すると、楽天ブックスのメールが届く代わりに、抽選で100万円が! 本を買わなくても応募できるのでとりあえず応募だ! 送料無料って嬉しいよぅ 女性限定ポイント3倍!6月19日(火)10:00~6月21日(木)9:59

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