なんとも虚しい生徒とのお別れ
この仕事をしていて、1番つらいのはなんといっても生徒とのお別れ今年最後のレッスンで生徒が1人辞めました今年から友人先生からバトンタッチした形でレッスンが始まった、別会場での生徒の1人で、つきあいはちょうど1年になります。しかし、この生徒(小6・女子)な~んにも喋らないこちらからの質問には、小さな小さな小さな声でやっとやっと答える程度で、全くコミュニケーションがとれない子やってん。ひょっとして、私が苦手なだけかと思って友人に聞いてみたら、小さいころはそれなりに話できたが、高学年になると全然話さなくなってしまったげんて。私は生徒たちとはいろんな話しをしたいので、こちらからけっこう質問したりするげんけど、この子の場合【話しかけないでオーラ】がすごいので、レッスンに関する話し以外はあまり積極的に話しかけんかってんちゃ。今年ラストのレッスン日 いつもどおりレッスンが進み 「じゃ、今度までにここまで練習しといてね」 の私の言葉に、コクンと頷く。 「いつもより休みが長いからもうちょっと進んで譜読みしといていいよ」 あいかわらず頷くのみ。 「お返事してくれないかなぁ。○○ちゃんの声聞きたいなァ」 と言うと、小さくハイと・・・ ハイと言いましたね、今、ちゃんと言ったよね それじゃ今度は1月の・・・と言いかけたその時、 レッスン室にお母さんが入ってこられて、一言 「今日で辞めます」 ・・・・ あまりに突然の宣言 理由もおっしゃらず、(まぁ、辞める時の理由なんてこじつけが多いからどうでもいいんだが)「1年間お世話になりました。さぁ、○○ちゃんもお礼言って!」と母親に促されて、生徒が蚊の鳴くような声で「ありがとうございました」と言うが早いか、2人でそそくさと帰ってしまった。 呆然・・・ たまたま次の生徒が風邪でお休みしてて、30分空きがあってよかったよ。このままレッスンに入ったら、気持ちの立てなおしなんかできんってこんな辞め方初めてされた それにしても、家でどういう話になっていたのかわからんけど、辞めることがわかってて、普段通りのレッスンを受けてた生徒の気持ちを思うと、とても複雑になってくる。自分から今日で終わりなんだと告げることもできないでいる中、次のレッスンの予定なんかを先生から聞かされ、つらいつらい30分だったに違いないせめて、レッスンする前に今日が最後とわかっていたら、最後のレッスンのやりようもあったのに。発表会の曲なんかに時間をさかず、仕上げられるところは仕上げ、かける言葉だってあったのに。お別れはどうしたってつらいけれど、最後は笑って握手をして、気持ちいいバイバイでありたい。今回のお別れはひじょうに残念なものになってしまってん。 ○○ちゃんあまりに突然のことに、ちゃんと言葉をかけてあげられなかったけど、どうかピアノは嫌いにならないで。自分が弾きたいと思った曲でいいから、時々はピアノに触ってあげてね。 本当はいっぱいお話したかった先生より