1966994 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

日日是口実

日日是口実

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

suudarabushi

suudarabushi

フリーページ

カレンダー

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

ミリオン@ Re:どうすんだよ!おい!(03/02) おはようございます。 テレビドラマは面白…
ミリオン@ Re:もう3月だよ!(03/01) おはようございます。 病院は大変ですね。…
ミリオン@ Re:戒厳令から70年目(02/26) おはようございます。 オリンピックがあり…
ミリオン@ Re:一発逆転!金メダル(02/24) おはようございます。 オリンピックがあり…
ミリオン@ Re:我らの高田笑学校しょの26(02/22) こんにちは。 ギターを弾くのが楽しいです…

ニューストピックス

2022年08月15日
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
私の長年の落語仲間である、落語作家の井上新五郎正隆先生が、
ついに!落語本を上梓した。
それにしても、タイトルのインパクトが凄いもんである(笑)。

「何とかの一心、岩をも砕く」じゃないけれど、井上さんは夢を
ある程度、実現させちゃったんだから凄いことだ(笑)。

こうして落語本を出した井上さん、歌謡ショーの司会や落語会の
プロデュースをしている私…。毎度同じようなことを書いてるが、
Twitter上でウダウダ文句を言ったりしているだけでなく、実際に
金を使い、常に動き、人と接してきたからこそ”私たちの夢は実現
できた”ということは言えるだろう。小さな夢だけどさ(苦笑)。

井上さんご本人から「感想よろしく!」みたいに言われていて、
実は数週間前から感想文の中身を練っていたのだが、どうにも
こうにも上手く書けなくて、延び延びになってしまっていた。

---------------------------------------------------------------

仲良くしている人が初めて出した本なので、手放しで褒めようと
一生懸命読んだのだが…賞賛すべきところと「????」という
箇所が半々ぐらいだった…と言えるだろうか。

まず何に驚いたかというと、井上さんの「自己顕示欲の凄さ」!
頭からあとがきまで、普段私と話す際はあれだけ静かで穏やかな
人が、もう文章から、あるいは文と文の間から「俺が!俺が!」
という自己アピールがバシバシ飛んできたのだ(笑)。

「今まで20数年、心の中にあった鬱積した感情が大爆発したの
かいな?」と思わずにはいられないほどの自己PRが、強く印象に
残った。

でも、この自己顕示欲は間違った料簡ではない。むしろ正しい!
これぐらい書いてくれなきゃあ!いいのいいの、これで!

「喋ると穏やか・文章は過激」は、立川志らく師匠に近いかも。
逆に私は「喋ると過激・文章は穏やか」なので、談春師匠の系統
なのかもしれない(笑)。

----------------------------------------------------------------

この本の90~91ページに書いてあった、井上さんが三朝師匠に
書いた初めての擬古典作品「殿様いらず」のサゲを作ったのは、
この私(笑)。

本文に書いてあったが「本編は順調に書けたのだが落ち(サゲ)が
決まらない」と電話があったことは、よく覚えている。
それで私が「どんな話なんですか?」と聞いて、百姓一揆がどうの
こうの…とおっしゃったので「それじゃ『徐々にゆっくりとやろう。
もう一揆(一気)はこりごりだ』しかないんじゃないですか?」と
言ったら、採用されてしまったというわけ。
この件は読んでいて「井上さんに悪いことしちゃったかな?」と
妙な汗が出てきてしまい、こないだメールで弁解した(笑)。

------------------------------------------------------------------

あと、これから書くことは井上さんに事前に電話で「ひとつだけ
差別的な酷いこと書きますよ」と許可を貰っているので、あえて
書くことにするが…。99~100ページに「子供のうちから落語に
身近な東京人と、身近にない田舎者とでは感性に差がつく」という
件があった。

井上さんは新潟県のご出身。新潟はかなり落語IQの高い地域で、
白鳥師匠や扇辰師匠も輩出している。

しかし!はっきり言わせてもらうが、地方出身の方が江戸の料簡を
どんなに頑張って体内に入れても「最終的に東京出身に勝つことは
できない」と私は思う。

井上さんは、東京出身だということを露骨にアピールし、田舎を
バカにする人は、自分が東京人だということだけにしか縋れない
人なのだろうと書いていた。これは当たっている。なぜなら私が
そうだから。ワハハハハ‼‼

ただ、地方出身の落語好きの人が「江戸の粋」を大上段に構えて
直接話してこられたら「解りもしねえくせに、田舎もんが何ィ
抜かしやがる!」と、私は100%ブチ切れるとは思う(苦笑)。
…井上さんは、絶対そういうこと言わないから大丈夫よ(笑)。

私が敬愛していたり、テレビ見てて「いいな」と思った人は、
大体が東京(せめて神奈川・千葉・埼玉あたり)出身だった。
数十年にわたり尊敬してやまぬ、立川談志師匠に高田文夫先生。
コロムビアトップ・ライトのご両人。
歌謡ショー司会の玉置先生に宮尾たか志先生、ハーモニカ漫談の
青空たのし先生。
ビートたけし、関根勤、小堺一機、さまぁ~ず、飯尾和樹という
方々にも、東京の匂いが感じられる。

いま現在、私がもっとも仲良くしている林家たけ平師匠。
小~中の後輩の
三遊亭司師匠。
らくごカフェ仲間の柳家小傳次師匠。
キレの良い口跡の立川こはるさん。


らくごカフェのオーナーの青木さん。演芸評論の長井さん・

和田さん・瀧口さん。そして活動弁士の坂本頼光先生。
あと演芸関係じゃないが、日大商学部の刑部芳則准教授。


上記の私の仲良しの演芸関係の人は、人それぞれ性格も違うし、
芸に
対するベクトルも違うところがある。
しかし根底に流れている喋りや呼吸の間、あと感性と照れ。
これは
間違いなく「東京の人の匂い」なんである。
数少ない例外は、たけ平師と並ぶ友人の春風亭三朝師だろうか。
あの人が大分県ってのは、聞くまで意外だったもの。


私が直で接した演芸関係者で「東京の人の匂い」が最強&最大
だったのは、やっぱし談志師匠になるだろう。
東京人の性格のいいところ・悪いところが両方あったものね。

たけ平師匠も、意外に(失礼!)談志師匠に認められていたと
聞いているし、私もいろいろと認めてもらったのは、やっぱり
歌の趣味は二の次で「東京出身だったからかな…?」とは思う。

井上さんの感性は、確かに私やたけ平師匠とは微妙に異なる。
夏丸師匠や真紅さんも微妙に異なる。でも我々はそれをバカに
したりはしないのに、なんで東京人に対抗意識をメラメラと
燃やすような件を入れたのだろうか?この件だけは井上さんに
申し訳ないが、入れなくてよかったと思う。

-------------------------------------------------------------

個人的には、第二章「全二十六席のかんどころ」が面白かった。

私は井上さんの会にはかなり足を運んでいるが、仕事の都合で
行けなかった回でネタ下ろしされた噺、あるいは今まで聴く
チャンスのなかった噺はこの本で知ることとなったので、非常に
面白く読むことができた。

活字になって「そういやぁ聴いた聴いた!」と思い出す噺あり、
数回聴いて、脳裏にガッチリ残っている噺あり、改めて読んでも
「なんだこりゃ」となる噺…といろいろあった。
…「なんだこりゃ」となったのは、ほぼ夏丸師匠の噺ね(笑)。

個人的にだが、井上作品をひとつ選べ…と言われたら、やはり
「御落胤」だろう。次点が「まんぷく番頭」「千両泥」かな?

「御落胤」は初演は柳家小せん師匠で、先々月だったかカフェで
柳家一琴師匠でまた聴けた。
両師匠とも、今の東京落語界で抜群の巧さを誇る噺家さんだから
面白おかしく聴けて、また「練られれば練られるほど面白くなる」
という”落語の凄さ”を、眼前に見せつけられたのを覚えている。
一席選ぶとなりゃ、やっぱしこれだろうね。

批判も賞賛も両方書いてしまったが、どっちにしても私に落語本の
執筆依頼は永久に来ない(笑)。だから本を書くチャンスに恵まれ、
その本が出版され、落語好きの間でかなり話題になっている…という
”それだけ”で、井上さんはもう、落語好きの勝ち組よ。

3,300円と結構なお値段の本ではあるが(笑)都内の落語会に
頻繁に通われる方は、読んでおくべき本ではないだろうか?

9月25日(日)には高田馬場「ばばん場」で、出版記念落語会も
あるそうです。私はもちろん行きますよ、夜勤明けで(笑)。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022年08月15日 00時30分54秒
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X