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まさか…この方の追悼文を、これほど早く書くことになるとは
思わなかった。ホントに今年の1月はロクな報がない。 今日の18時30分前、携帯に入ってきたニュース速報を見て、 思わず「ええっ⁉」と大声を出してしまった。 …と同時に、昨年8月だったか膠原病に罹患したニュースを 聞いて以降、何の続報もなかったので「体調悪いのかな?」と 気になっていたところはあったから、訃報を聞いて少しだけ 「やっぱりね」という感情も湧いてきた。 美貌と独特のハスキーボイス。数多のヒット曲を持つ演歌の 女王で、様々なバラエティー番組などでも活躍をされていた 八代亜紀さんが、昨年12月30日に急逝していたことが分かった。 享年73。 訃報によると、膠原病の一種で指定難病でもある「抗MDA5 抗体陽性皮膚筋炎」と「急速進行性間質性肺炎」で8月から 闘病されていたそうだが、年末に体調が悪化したらしい。 勝手な想像で書くことをお許しいただきたいが、おそらく 八代さんの命を奪ったのは「間質性肺炎」のほうだろう… と思う。ステロイド剤も大量に服用していただろうから、 抵抗力も弱まって、いろいろ全身が弱ってしまったのかも しれない。 ------------------------------------------------------------ 熊本県出身で昭和46年歌手デビュー。昭和48年「なみだ恋」が 大ヒットして「第24回紅白」に初出場。 その後も「愛の終着駅」「もう一度逢いたい」「おんな港町」 「舟唄」と数々の大ヒット曲を飛ばした。 昭和55年の「雨の慕情」で見事「日本レコード大賞」を受賞。 他にも「愛ひとすじ」だとか「花(ブーケ)束」などの佳曲に 恵まれた方だった。 ------------------------------------------------------------ 私が八代亜紀という人に最初に受けた印象だが、いわゆる 「デコトラの運ちゃん」に絶大な支持があった人…という 感じだった。 よく「八代観音」という文句と共に、デコトラの荷台の 後ろに、あの美貌が描いてあった記憶がある。 まあ正直に言えば、東海林・藤山を筆頭とする戦前~戦中の 歌手を愛する身からすれば「上品な歌手」と言えない感じが かなりあった。中学~高校ぐらいまではね。 その考えが大きく変わったのは、やはり大人になってから。 食べ物の好みと同様、歳を経ると歌の好みも少しずつ変わり、 単に見た目のみで受けていた印象の奥の、本質的な歌の巧さや 質が解るようになって、八代さんの凄さが分かってきた。 今から20年ぐらい前まで、12月26日~28日辺りに、NHKの BS2で、13時ぐらいから往年の紅白をノーカットで放送する 「思い出の紅白歌合戦」をやっていた。 私も録れる回は必ず録っていたが、今でも素晴らしい歌唱だと 思っているひとつが、第28回(昭和52年)大トリの八代さん 「おんな港町」。 舞台奥から登場した際、嫉妬した誰かにマイクコードを激しく 踏まれるというハプニングはあったものの、当時の紅組司会の 佐良直美の抜群の紹介で、初の紅組大トリを華やかに飾った テークを見て「八代亜紀ぁ凄ぇ!」となったのを覚えている。 あと今から12~13年前ぐらいだったと思うが、日本テレビで 土曜の夜に極楽とんぼの加藤が司会をしていたトーク番組に、 山内惠介と共に出演したとき「歌手は余計な感情を込めずに 歌えばいいんです」「作詞家の先生が書いた詞を、作曲家の 先生がつけてくださったメロディーの通りに歌えば、十分に 感情は入っているんで」と言っていたのが忘れられない。 「あっ!藤山先生と同じようなこと言ってる!」と非常に ビックリしたのだ。感情過多に歌う人だと思っていたので。 生の舞台は…昨日のメイコさんの追悼文でも書いたが、近年の 「日本歌手協会・歌謡祭」では常連で、毎年「舟唄」は勿論、 「なみだ恋」とか「もう一度逢いたい」を目の前で何度となく 聴くことができた。 理事長と一緒に司会も何度かされていて…上手いとは言えない 司会ではあったが(両方ともね)、愛嬌と温かさのある司会を されていたっけ。熊本地震のチャリティーのときだったはずだ。 -------------------------------------------------------------- また歌謡番組が寂しくなった。それこそ、戦前~戦中~戦後の お歴々を見送るたび「もっと歌っていただきたかった」という コメントを言っていた八代さんが、こんなにも早く”言われる ほう”に回ってしまうとは…。 中村メイコさんもそうだが、どうしても亡くなったという意識が 湧いてこない。「歌番組にいるのが当たり前」の方だったので。 いくら難病とはいえ、ちょっとだけ休んで、今年の「歌謡祭」で 盛大に復活…みたいな絵図面を当たり前のように考えていたので (歌手協会の理事長だって同じように考えていただろう)、もう 今年からいない…ということが全く考えられない。 八代亜紀さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.01.10 21:29:50
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