テーマ:心が折れそうな出来事(10)
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自殺、と言わず自死、という言葉があるということを、今回の出来事を通じて知った。
字面は変わっても、残された家族の気持ちは変わらない。 なぜ?どうして? そんな気持ちがぐるぐる回る。 放っておいたら、いつまでもいつまでもその気持ちのまま動けない。 動けないというより、動き出したくない、そんな気持ち。 でも、放っておくことができない、片づけなければならないことが、いっぱいある。 動き出したくないのに、動き出さなければならない。 一人暮らしの部屋を再び訪れた。 あの日見た光景が、頭の中に張り付いたまま。 初めて訪れた母に、大丈夫?と尋ねた。 「大丈夫」と答えたその声が震えていた。 部屋の中は、整然と片づけられていた。 ゴミ一つない。 クローゼットの中。棚、洗面所、台所。 どこもここも、きっちり整理されている。 雑誌の切り抜き、取説、パンフレット、すべて整然とファイリングされている。 大好きだった本、すべてに自筆でタイトルが書かれたカバーが掛かっている。 楽しかった思い出をおさめた写真は、日付ごとにアルバムに収められ、小さな付箋に説明書き。 持って帰るものと、ここで処分するものに分ける。 私が持ち帰るもの、母が持ち帰るもの。 一緒に行った娘たちが持ち帰るもの。 車に積み込んで、おしまい。 部屋に鍵をかけて出るとき。 「なぜ?どうして?」という思いにかられた。 「遊びに来たよ」そう言って来たことがない部屋。 こんなに近かったんだね。 高速飛ばせば1時間だったよ。 もっと来ればよかったね。 主がいない部屋。 どうしていないの?どこにいるの? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 7, 2010 11:06:58 AM
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